星野リゾート・星野佳路代表 「組織ができない決断をするのがリーダーの仕事」
星野リゾート 星野佳路代表(上)
私のリーダー論
星野リゾート代表 星野佳路氏
観光業のようなサービス産業は接客の瞬間に消費が完結する。出会った人材の印象が積み重なりブランドとなる。そこにリーダーが関与する余地はない。星野リゾート代表の星野佳路氏(63)はトップダウンでなく、スタッフ自ら動く組織を作り上げてきた。
――コロナ危機からいち早く回復し、攻めに転じています。不安が大きい中、組織をどう動かしましたか。
「組織が決断できないことを決断するのがリーダーの仕事です。組織が決められないこととは、優先順位の変更です。コロナで生き残るために、基本の三大方針として順に『現金をつかみ、はなさない』『人材を維持し復活に備える』『CS(顧客満足)・ブランド戦略の優先順位を下げる』とみんなに伝えました」
「無駄遣いをしてきたわけではないのでコストを削減しましょうといってもできません。ところがトップがCSの優先順位を下げると決めた途端『ここも、あそこも削れる』とアイデアが出てきました。みんながアイデアを出してくれたからGo To キャンペーンが始まる2020年夏まで持ちこたえられました」
「優れたリーダーは、いわゆる『優秀な人』というより、チームをうまくまとめ、フラットな組織でスタッフの力をフレキシブルに活用できる人だと思います」
――フラットな組織とはどのような組織でしょう。
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