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ゴールを明確にしたグループほどスコア上昇率高い

その結果、VERSANTのスコア上昇率は、最も具体的なゴールを設定していたグループ4が最も高く、要素数が少ないグループほどスコア上昇率が低いという結果となりました。グループ4が13.03点上昇したのに対し、グループ1では11.32点の上昇にとどまりました。

以上の結果により、より具体的なゴール設定をすることで学習の効果が上がるという傾向、具体的なゴールを設定する基準として「どこで」「だれと」「何を」「どうやって」という項目を明示することが大切である、ということが分かります。

このように、英語の研修においてゴールを明確にすることの重要性がわかっていただけたのではないでしょうか。

会社で週に数時間、英語のネーティブ話者の講師を呼んでフリーディスカッションの場を提供するというような研修だけでは効果が期待しにくいと思います。研修の投資対効果(ROI)を上げるためには、会社が社員に求める英語学習ゴールを明確にして研修プログラムを設計し、提供することが必要なのです。

さて、次回以降は英語研修とキャリアパスをひも付けることの必要性ついて解説したいと思います。

三木 雄信(みき たけのぶ)
英語コーチングスクール『TORAIZ(トライズ)』主宰、一般社団法人日本英語コーチング協会(略称JELCA)代表理事。1972年福岡生まれ。東京大学経済学部卒業後、三菱地所を経てソフトバンクに入社。2000年、ソフトバンク社長室長。2015年に英語コーチング・プログラム『TORAIZ(トライズ)』を開始。日本の英語教育を抜本的に変え、グローバルな活躍ができる人材の育成を目指している。主な著書に『海外経験ゼロでも仕事が忙しくても「英語は1年」でマスターできる』(PHP研究所)『超高速 PDCA英語術』(日本経済新聞出版)『ムダな努力を一切しない最速独学術』(PHP研究所)『【新書版】孫社長にたたきこまれた「数値化」仕事術』(PHP研究所)など。

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