GAFA元部長が語る転職成功の鍵 4分割で己の強み知る
GAFAの一角で元部長 寺沢伸洋さん(下)
キャリアとお金を考える「4分割マップ」で自分の強みを知る
――自分の強みを見つける方法はありますか。
僕は次のような切り口で自分自身と向き合ってみることをお勧めしています。ノートなどに「好き」「嫌い」を縦軸、「得意」「苦手」を横軸にした十字を書いて「4分割マップ」を作ってみてください。

「好き」「嫌い」を縦軸、「得意」「苦手」を横軸にした「4分割マップ」
ここに、これまでの具体的な経験を分類して書き込んでいくと、自分の特性が浮かび上がってきます。このマップに急に落とし込もうとすると戸惑いが生じる人は、別のスペースに今まで経験した細かい業務を思いつくままに箇条書きした上で、一つ一つ分類していくと作業しやすいと思います。
好き、嫌いにかわわらず、得意であれば「自信を持っていい領域」、得意、苦手にかかわらず、好きであれば「楽しめる領域」です。「CAN(できること=自信を持っていい領域)」と「LIKE(好きなこと=楽しめる領域)」を両方満たせる状態を目指していくと、成果も幸福度も上がります。自分の強みをしっかり理解し、積極的に外部へ発信していくことで、人材としての信頼や市場価値が高まります。結果として、年収アップにもつながっていくでしょう。

人材としての信頼や市場価値が高まれば年収アップも
――もし今、取り組んでいる仕事が「苦手」かつ「嫌い」な領域にある場合は、どうすればいいですか。
転職してその領域から抜け出すという考え方もありだと思います。ただ、やってみたいことが未経験の仕事だった場合、中途採用市場だと案件が見つかりにくいかもしれません。また、「できないこと」「したくないこと」は分かったとしても「何ができるのか」「何がしたいのか」を捉えられていないと、転職先を見誤ってしまう可能性も大きいです。僕はまず、今いる場所で行動を起こしてみることが大事だと思います。