変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

雨宮 わかりました。やっぱりコロナは結構大きかったなと思っています。私は基本的には外に出るのが好きな人間で、もともと年に2、3回は海外に行っていました。コロナで渡航できなくなっても、例えばアプリとかでLanguage Exchange(ランゲージ・エクスチェンジ)っていうんですけれども、スペインだったりとかシリアだったりとか、普段自分では行けない国の人とつながったりして、メッセージ交換なんかをしていたんですね。

それで、特にヨーロッパのコロナ禍の日常を見ていると、厳しいロックダウンの中であっても、議論が交わされて、世の中に合わせて状況が変わっていってるんですね。欧州がどんどん自由に向かっているのに、日本ってあまり動かないなみたいな。そういうことの不安と、あとそれによって自分の若さというか、年齢がどんどん消費されていくのがなんとなくモヤモヤしていて。私はもともと自由が好きなので、より自由な空間に行きたいなっていうのが、最終的な後押しの1つになりました。

石倉 なるほど、そうですね、海外で働くとか、勉強するとか、みんな難しく考えて「大変だ」と思うことが多いかもしれませんが、やってみればそんなに大変な話じゃないということでしょうか。行ってみてダメだったらまた帰ってくればいいだけの話で、キャリアとか失うものばかりに目がいってしまうかもしれないけど、開き直ってしまったほうがいいですね。

日本にいながらオンラインで「お試し」留学

雨宮 なんかそこ、結構思うところがあって。結局やってみたらいろいろ障壁はありながらもなんとかなるっていうのはあるんですけれども、やっぱりその決断に至るまでは、右脳と左脳的なのでいうと、ロジックの左脳のほうが、私の場合は結構強烈にストップをかけてきました。

ですので、実際はかなり段階を踏んで準備してきました。まずLanguage Exchangeやオンライン英会話などのツールを使って、英会話の練習を毎日やるとか。あとは、コロナの時期に働きながら日本で大学院に通っていて、オンラインの海外留学プログラムにも参加しました。イスラエル、フランス、中国とかいくつか試してみて、英語で行われる海外の授業を体感できたんですよ。それでちょっとずつ自信はついてきて。最終的に22年の1月にフランスとベルギーで2週間過ごして、現地でもいける、という感触をつかんでからです。

結局2、3年、自分の気持ちを整理するためにもかかっていて。でも最後の最後はもうほんとに「えいやっ」ですね。

自分に時間を与えるな!

石倉 テクノロジーがどんどん進んでいる今、まず海外に行ってみて確かめることが昔に比べて簡単にできると思います。

それから、いつも言っているのですけど、セミナーとかを受けると、その気にはなって、「あっ、やろうかな」と思う人は多いようです。だけど、たいていすぐやらない、そうこうしているうちにいろいろと考えだしてしまって、結局やらない。すぐに行動に移す、自分に時間を与えないのは、とても大事だと私は思います。

すぐやる、実行するのは、留学や海外移住など大がかりなことに限らず、日々の生活でも大事だと思います。例えば、皆で何か楽しいことをしようという話がでたら、すぐ具体的に計画して、乗ってきそうな人に話をして、場所も日にちも決めてしまう。そうしないと、いつまでたっても何も始まらない。

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