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今の日本人はお金がなくても生活に不満ではない

その前に、人は給与を増やしたいと思っているかどうかを考えてみましょう。

そんなの増やしたいに決まっている、と思われるかもしれませんが、様々なアンケート結果では、意外な傾向が見えてきます。

たとえば内閣府が行っている世論調査という統計があります(https://survey.gov-online.go.jp/r01/r01-life/4.html)。

こちらでは現在の生活に対する満足度などを調査しているのですが、所得や収入への満足度を聞く項目もあります。失われた30年と言われたり、給与が増えないと言われたりもしているくらいだから、さぞ不満が多いのだろう、と想像していました。

しかし調査結果はほぼ拮抗、というかむしろ満足している人の方がわずかに多いものでした。所得や収入に満足している人の割合52.3%、不満な人の割合45.6。というものです。(2019年度調査結果。満足=満足している、まあ満足している、と回答した人の合計。不満=不満だ、やや不満だ、と回答した人の合計。回答にはどちらとも言えない、わからない、という選択肢もあり、それらを合計して100%になる)

もちろん年度によって不満の方が多い年もあります。ただ、それでも満足と不満の間でそれほど大きな差はでません。

さらに現在の生活そのものへの満足度は、同じ調査で73.8%が満足だと答えています。不満と答えたのは25%の方々です(満足、不満の構成は上記と同じ)。

ということは、所得や収入に不満だけれども、生活には満足している、という人が一定割合で存在するということです。

将来不安のために所得を増やしたい?

では次に、仮に所得が増えたら何をしたいと思っているかを確認してみましょう。

少し古いデータですが、転職サイト「女の転職type」を運営するキャリアデザインセンター(東京・港)が2012年に実施した「キャリアデザインレポート2012」(https://type.jp/s/data/2012/)という調査があります。

この中の設問で「年収を現在よりも上げたいと思いますか」というものがあるのですが、「思う」と答えた方が58.7%、「どちらかといえば思う」が35%で、合計すると93.7%の人が年収を上げたいという回答でした。

では「年収を現在よりも上げたいと思う理由は何ですか」という設問には、どんな回答があったと思いますか? 複数選択を踏まえ、回答が多かったのは以下の順でした。

※「キャリアデザインレポート2012」のデータをもとにセレクションアンドバリエーション加工

※「キャリアデザインレポート2012」のデータをもとにセレクションアンドバリエーション加工

この回答結果は興味深い傾向を示しています。「結婚や子育てのため」47.2%、「欲しいものがあるから」33.4%、などの「今の生活」のための回答よりも圧倒的に、「将来のための貯蓄をしたい」という回答結果88%の方が大きいということです。

世論調査結果と合わせて考えてみると、今の生活のためには所得にほぼ満足しているけれど、将来のためには不安だ。だからそのためなら所得を増やしたい、という人が多いということになりそうです。

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