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世の中のデータはバイアスだらけ

ミネルバ大の授業は原則オンラインで展開される。(坂江さん提供写真)

ミネルバ大の授業は原則オンラインで展開される。(坂江さん提供写真)

――なぜデータ分析を学んでいるのですか

「今、世の中にはデータがあふれています。多くのビジネスパーソンもデータを収集・分析して様々な経営判断をして事業を展開しています。しかし、意思決定者は自分たちに都合が良かったり、歪められたりしたデータを選択して、最適な判断を下せないケースもあります」

「きっと多くの企業がエビデンス(科学的根拠)を重視すると言いますが、実際はかなりバイアスのかかっているデータをもとに重要な意思決定がなされていることは少なくありません。そこで最先端のミネルバ大で、客観的で正しいデータの読み解き方を学びたいと考えたのです」

――確かにバイアスのかかっているデータは少なくないですね。例えば、新薬開発の場合、男女の人口比はほぼ半々なのに、実際の治験者数は男性の比重が非常に高いとの指摘もあります。もともとのデータ収集が不完全であれば、新たな商品サービスや新規事業創出でも結局うまくいかないかもしれませんね。

「そうなのです。02年に三井物産に入社して、金融や人事、航空、教育、医療など様々な分野に携わってきました。商社はまず情報が大事。多方面から適切なデータを迅速に収集するだけでなく、その情報の質を精度高く評価できるようにしないと、どんな事業もうまくいかないわけです」

ハーバードの竹内教授と教育プログラム開発

――商社ウーマンとして活躍していたのに、なぜ三井物産を辞めてレアジョブに転職、わざわざミネルバの大学院に進んだのですか。

「三井時代にもっともやりがいを感じたのは人材教育分野でした。人事部門で経営幹部養成のためグローバル人材教育プログラムの開発にあたりました。ハーバード・ビジネス・スクールの竹内弘高教授(現在の国際基督教大学理事長)らと連携して、リーダーシップ研修の講座をつくり、運営していました。私自身もすごく勉強になりました」

「その後、他部門を経験した後、教育事業の担当になりました。オンライン英会話のレアジョブに出資し、事業支援にあたりました。三井では非常に恵まれていましたが、ベンチャーはスピード感があり、面白そうだなと、転職を決意しました。今はレアジョブ文教事業責任者とグループ会社のエンビジョン取締役をやっています。一方、軽井沢で全寮制インターナショナルスクールを運営する小林りんさんとも交流し、事業を手伝っていました。未来の人材を創る学校やサービスをつくりたいと思い、新しい道に踏み出したわけです」

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