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東大合格者の上位校 大都市圏の中高一貫進学校ばかり

大学通信調べ。※印は国立、◎印は私立、無印は公立を示す。合格者数は各高校への調査などから集計した。校名は現在の名称。

大学通信調べ。※印は国立、◎印は私立、無印は公立を示す。合格者数は各高校への調査などから集計した。校名は現在の名称。

東大の合格高は都会の中高一貫の進学校が上位を占めている。21年から過去5年間の東大合格ランキングを見ると、開成、筑波大学付属駒場高校、灘の順で、10位以内は首都圏など大都市圏の中高一貫の進学校ばかり。優位なのは当然だ。難関の中学入試を突破した生徒が集まり、6年間の授業内容を5年で終了、最後の1年間は受験勉強に専念できる。有名進学塾にも通いやすい。最大の強みは同級生や先輩など仲間の存在だ。

内藤さんは「うまく勉強を習慣化できた」と話す

内藤さんは「うまく勉強を習慣化できた」と話す

なぜ東大を志望したのかと質問すると、大半の進学校の生徒は「友人が行くから自分も」と答える。いい意味で日本的な同調圧力が働く。開成や筑駒、灘などの生徒はライバル同士でも足を引っ張り合うことはまずしない。むしろ「教え合う」(灘高の和田孫博校長)。受験は団体戦だ。

一方のUTFR。現在のメンバーは116人。「東大に年1人ぐらいしか合格しない普通の高校の出身者の集まりだ」という。こちらは個人戦で、孤独な戦いを強いられかねない。周囲に東大志望者がほとんどいない環境で、どのようにしてやる気のスイッチを入れ、つらい受験を乗り越えたのか。

「うまく勉強を習慣化できた。近所の公民館で夜10時まで6時間学習を徹底した」。東大工学部3年で、埼玉県川越市の私立高校出身の内藤直樹さんは話す。もともと勉強には自信があったが、県内有数の公立進学校の受験は失敗した。ただ、「やればできる」と自分を信じた。学習をルーティン化し、リベンジを果たしたわけだ。

大島さんは漫画「ドラゴン桜」を読んで東大進学を考え始めた

大島さんは漫画「ドラゴン桜」を読んで東大進学を考え始めた

東大文科2類の1年で、栃木県佐野市の公立高校出身の大島彩さんは、同高唯一の21年卒の東大進学者だ。「商学を学びたい」と当初は一橋大学商学部が第1志望だった。しかし、漫画「ドラゴン桜」を読んで東大進学を考え始め、両親から「どうせなら東大を目指せば」と勧められた。高校の教員も過去問の添削をしてくれるなど何かと応援してくれた。今、気になる職業は経営コンサルタントだという。

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