変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

「目新しくないな」と言われて簡単に引き下がってはいけません。その当たり前のことが徹底できていないために成果が出てないケースが多いからです。

例えば、ターゲットに当てはまる人が何人いるかすら把握していなかったり、その人たちへの営業活動をちゃんとしていなかったり。そこを丁寧に説明し、理解を得ながら実行してもらい、PDCAをしっかり回すプロセスづくりに関わることも、データサイエンティストの重要な役割だと思います。

データサイエンティストを目指す人にオススメの学び

・繰り返し読んでいる河本教授の本

日本のデータサイエンティストの第一人者として知られる滋賀大学の河本薫教授の著書のなかで、私が社会人になって最初に読んだのは「会社を変える分析の力」(講談社)。データ分析は手段であって、意思決定に使えなければただの数字遊びでしかないとか、「見つける」「解く」「使わせる」の3つのステップなど、今回お話ししたことの多くは、この本から学びました。22年に出た「データ分析・AIを実務に活かす データドリブン思考」(ダイヤモンド社)も豊富な実例、特に失敗例が載っていてとても勉強になります。

山本さんは「データドリブン思考」(写真左)の著者、河本教授の本を半年に1回は読み返す。「統計でウソをつく法」では統計解析の基本が学べる。

山本さんは「データドリブン思考」(写真左)の著者、河本教授の本を半年に1回は読み返す。「統計でウソをつく法」では統計解析の基本が学べる。

・数式が出てこなくて初心者も読みやすい、統計解析の入門書

統計解析についての書籍で私のイチオシは「統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門」(講談社)です。もともとアメリカで出版され翻訳版が出たのが1968年という古い本ですが、私は大学時代に統計学の研究室の教授から薦められて読みました。数式が全然出てこないので読みやすく、統計的な考え方をざっくり理解するにはもってこいです。

・コーセラの動画授業「Machine Learning」

機械学習を学ぶのにおすすめなのは、(オンライン学習サイトの)コーセラ(Coursera)のアンドリュー・ン(Andrew Ng)先生による「Machine Learning」の授業動画です。こちらは数式もたくさん出てきますが、先生が「難しいと思ったでしょ。でも、こんなのはわからなくても大丈夫」と励ましてくれるので、ちょっとホッとします(笑)。

・「Kaggle(カグル)」で実践力を鍛える

ハードスキルは教科書的なもので学ぶよりも、実務で使われているリアルデータを使って実際に手を動かしてみる方が楽しいし、身につきます。おすすめは、グーグルが運営し世界中のデータサイエンティストが集まってコンペで分析力を競い合う「Kaggle」(カグル)です。ツイッターなどでもいろんなコミュニティが見つかるので参加してみるといいでしょう。

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