パワーポイントは第一印象! 差をつける2つのポイント
いまいちパワポ改造計画池照 合コンでは、とにかく「第一印象が大事」って言うでしょ。結局、ぱっと見の身だしなみや立ち居振る舞いでその人の人となりって大体わかっちゃうし、実際のところそれがその人の全てだったりするのよ。
今市 あれ、この連載って恋愛コラムでしたっけ?
池照 で、それは資料も同じなの。例えば、今市くんが作った資料を縮小して、目を細めてボーっと見てみて。どういう風に見える?

今市 えっと……左側に表とグラフがあって、右側にテキストが書いてありますね。
池照 そう。それがこのスライドの第一印象。スライドを見る人って、ぶっちゃけこのくらいの印象でしかスライドを捉えていないのよ。
今市 そ、そんな! 課長なんか、いっつも眼鏡を外して隅から隅までじっくり読んでくれますよ!?
池照 まあ、実際はそういう場合も多いけどね。とにかく、大半の人はスライドをサラッとしか見ないと思っておいた方がいい。ぱっと見でざっくり全体像がつかめないと、しっかり読み込む前にあきらめちゃうのよ。
今市 そ、そんなぁ。せっかく頑張って作ったのに……。
スライドは「仕切りで区切られたお弁当」
池照 まあまあ、これはあくまで心構えの話だから(笑)。で、じゃあどうするかというと、スライドを「区切る」の。
今市 スライドを区切る?
池照 そう。今市くん、あのスライドを作る時、特に何も考えずグラフや表をスライドに並べただけでしょ。
今市 ま、まあそうですけど……。
池照 スライドに要素を置き始める前に、スライドをタテヨコに区切って、大まかに領域分けをするの。

池照 スライドは「真っ白なキャンバス」ではなく、むしろ「仕切りで区切られたお弁当」のようなもの。ある程度どこに何を置くか決めてから要素を置き始めると、ぱっと見で全体の構造がわかりやすいスライドが作れるの。

今市 なるほど! 確かに池照さんのスライドは3つの要素を並べて、そこから一つの結論が導かれるという構造がわかりやすいですね……あれ? でも、それで言うと僕のスライドも、4つの領域に区切られていることは比較的わかりやすくないですか?
池照 確かにね。でも、構造がわかりやすいということは、単に領域で区切られているというだけでは達成できないの。そこで大事なのが、2つ目のポイント「ストーリー」よ。
今市 なるほど、ここで2つ目のポイントが生きてくるんですね。