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人間の視線はZで動く

池照 まず、今市くんのスライドをもう一度見てみましょう。これ、スライドの上をどういう流れで話が展開している?
今市 話の展開ですか? えっと……右上のメッセージが話の流れなので、こういう流れですかね。

池照 そうだよね。一方で、私のスライドはこう。

今市 確かにそうですけど、これがどうわかりやすさに関係するんですか?
池照 実は私たち人間は、横書きのものを読むとき自然とアルファベットのZを描くように視線を動かす癖があるの。

池照 だから、スライドの上に要素を配置する時は、これに合わせて、つまり左上から右下にかけて流れを作ってあげると違和感なく理解することができるのよ。
今市 な、なるほど! 確かに、ノートを読むときとかはこういう目の動きをしていますね。
池照 つまり、スライド1枚の中にもZのストーリーがあるということ。プレゼン全体のストーリーを考えるのは当たり前でも、意外とスライド1枚の中のストーリーのことは意識していない人が多い。

池照 でも相手にわかりやすく伝えるためには、プレゼン全体のストーリーと同じくらい、スライド1枚1枚の中にあるストーリーも大事なの。
今市 なるほど! スライド1枚にもZのストーリーがある。それだけでいいのか! よし、その考え方で資料を直してみます。僕にもできる気がしてきました!
池照 そうそう、その心意気。

今市 あれ、ところで池照さんの修正版は業種の説明に表じゃなくてグラフを使ってますよね? サラッと変えてますけど、今日はこの辺りの解説はなかったような……
池照 あ、バレた? まあ、ちょっとした一工夫もわかりやすさには大事ってことで。合コンもちょっとした気遣いが大事でしょ?
今市 結局そういうことになるんですね。次回の連載ではちゃんと解説してくださいよ!!

トヨマネ(豊間根青地)
1994年東京都生まれ。東京大学工学部卒。サントリーで通販事業のCRM・広告などを担当する傍ら、趣味のパワーポイントで作成したスライドがツイッター(@toyomane)で反響を呼ぶ。「くだらないけど、ためになる」をモットーに、スライド作成に役立つノウハウや、あまり役立たないネタ画像等を発信。 近著「秒で伝わるパワポ術 仕事でもSNSでも〈いいね〉がもらえるスライド作成のコツ」

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