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「誰が」を押さえるのが重要

例えば上司から営業先リストをつくってほしいと頼まれた場合、「依頼された営業先リストが完成し、上司が次のアクションに移れる状態」がゴールで、キークエスチョンは「依頼された営業先リストが完成し、上司が次のアクション移れるようにするためには」となる。「誰が」をきちんと押さえておくことが重要だ。ここを出発点に問いを分解し、各論点の解き方を整理し、解を整える。

その方法を解説するところまでが本書の前半で、後半は「ある商材を海外展開する」「レストランの夜間営業を継続すべきか?」といった5つの実践問題を提示する。ステップに分けて解き方や陥りがちなワナ、アウトプットのイメージなどが解説されるから、実際自分で手を動かして解いてみれば、構造化思考を身に付ける大きな助けになるだろう。

「発売前から気にしている人が多かったのか、入荷した初日に大きく売れてその週の1位になった」と店長の桐生稔也さんは話す。

上位に内外の企業ノンフィクション

それでは、その週(9月19~25日)のランキングを紹介しよう。

(1)構造化思考トレーニング中島将貴著(日経BP)
(2)亀裂 創業家の悲劇高橋篤史著(講談社)
(3)自民党の統一教会汚染 追跡3000日鈴木エイト著(小学館)
(4)「会社四季報」業界地図 2023年版東洋経済新報社編(東洋経済新報社)
(5)GE帝国盛衰史トーマス・グリタ、テッド・マン著(ダイヤモンド社)

(紀伊国屋書店大手町ビル店、2022年9月19~25日)

1位が今回紹介した思考法の本。2位には、ソニー盛田家や大塚家具の大塚家など、創業家の悲劇を取材したフリージャーナリストの経済ノンフィクションが入った。3位は統一教会の問題を長く取材してきた著者による追跡リポート。国葬を控えた週だっただけに関心が高かった。4位は定番の業界研究ムックの最新版。5位には、ウォール・ストリート・ジャーナルのゼネラル・エレクトリック(GE)担当記者がGE衰退の要因を探ったノンフィクションが入った。

(水柿武志)

構造化思考トレーニング コンサルタントが必ず身につける定番スキル

著者 : 中島 将貴
出版 : 日経BP
価格 : 1,760 円(税込み)

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