Excelで簡単、数値に対応する結果を複数候補から表示
実例で学ぶ! Excel関数・数式講座「顧客情報表」(1)
ビジネススキル一方、「ランク」列では、同じ行の「累積P」列のセルに入力されたポイントに応じて、「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」のいずれかを表示したい。やはり未入力の場合に「-」を表示させると、5通りの選択肢から1つを選ぶことになり、IF関数のネストでは、長く複雑な数式になってしまう(図5)。

図5 会員ランクは、累積ポイントが1万未満であれば「ブロンズ」、1万〜2万未満は「シルバー」、2万〜3万未満は「ゴールド」、3万以上なら「プラチナ」と表示する。未入力の場合にも対応すると、IF関数のネストではかなり複雑な数式になる
IFS(イフエス)関数(Excel 2019以降とMicrosoft 365版Excelで使用可能)を利用すれば、同様の複数の条件を、すっきりとわかりやすく指定できる(図6)。この関数では、判定したい条件と、それが真の場合に返す値のペアを、先頭から並べて指定していく。
ただし、IFS関数には、IF関数の「値が偽の場合」に該当する引数はない。すべての条件が偽だったときに返す値を指定したい場合は、最後の「論理式」に「TRUE」を指定し、そのペアの戻り値を指定すればよい。

図6 複数の条件を組み合わせて判定したい場合は、IF 関数のネストよりもIFS 関数(Excel 2019以降とMicrosoft 365版Excelで使用可能)を使ったほうが、数式が簡潔になる。先頭から順番に条件を判定していき、最初に真となった条件に対応する結果を返すものだ。ここでは図5の処理を、IFS関数を使って書き直した