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この例のように累計ポイントを1から始まる整数に変換できる場合、CHOOSE(チューズ)関数を使ってその順番に当たる引数を返すことも可能だ(図10)。「値」を指定しなくてよい分、SWITCH関数よりも簡潔になるが、「既定」の指定はできない。ここでは、未入力(0)の場合の「0」に1を加えて1番目の選択肢の「-」に対応させ、以下、各会員ランクの指定も1ずつずらしている。

なお、ここまで紹介してきた数式では、会員IDや累積ポイントのセルには正の数が入力されることを想定している。負の数や文字列が入力された場合はエラー値が表示されることもあるが、それはそれでデータに問題があることがわかるため、あえて対応しない。

図10  1から始まる連続番号に基づいて結果を返すのであれば 、CHOOSE関数も利用できる。この関数なら、各「値」の指定も不要だ。ここでは図9の引数「式」に1を加え、累積ポイントが未入力や0の場合の1を「−」に、2〜5を各会員ランクに対応させている

図10 1から始まる連続番号に基づいて結果を返すのであれば 、CHOOSE関数も利用できる。この関数なら、各「値」の指定も不要だ。ここでは図9の引数「式」に1を加え、累積ポイントが未入力や0の場合の1を「−」に、2〜5を各会員ランクに対応させている

値が該当する区間を検索、対応する結果を表から取得

会員ランクの種類と、対応する累積ポイントの区分がさらに増えた場合は、別表を用意して、その範囲を参照するとよい(図11)。このようなデータの取り出しに使われる代表的な関数は、やはりVLOOKUP(ブイルックアップ)関数だろう(図12)。引数「検索方法」に「TRUE」を指定すると、「範囲」の左端列で「検索値」以下の最大値を検索し、見つかったセルと同じ行の、「列番号」で指定した列にあるセルの値を返す。このとき、「範囲」の左端列は、必ず昇順(小さい順)で並べておく必要がある。この列の各値は、いわばそれぞれの値以上、その下のセルの値未満の区間を表している。

図11 数値の区分をさらに増やし、より多くの候補の中から1つの結果を求めたい場合は、事前にその対応表を用意しておくとよい。この方法なら、各区分の間隔がばらばらでも問題ない。ここでは、別表に基づいて5段階の会員ランクを表示させる数式を紹介しよう

図11 数値の区分をさらに増やし、より多くの候補の中から1つの結果を求めたい場合は、事前にその対応表を用意しておくとよい。この方法なら、各区分の間隔がばらばらでも問題ない。ここでは、別表に基づいて5段階の会員ランクを表示させる数式を紹介しよう

図12 VLOOKUP関数の引数「検索方法」に「TRUE」を指定して、会員ランク条件の表の「ポイント区分」列で、同じ行の累積ポイント以下の最大値を検索。そして、該当するセルと同じ行で、その右の「会員ランク」列にある文字列を取り出している

図12 VLOOKUP関数の引数「検索方法」に「TRUE」を指定して、会員ランク条件の表の「ポイント区分」列で、同じ行の累積ポイント以下の最大値を検索。そして、該当するセルと同じ行で、その右の「会員ランク」列にある文字列を取り出している

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