中高年でも2日でDX人材?ライフイズテック流研修法
リスキリングプレーヤーズコーヒー店の業績アップ法は?

コーヒーショップの売上拡大策は?ライフイズテックがDX人材育成で活用するフローチャート事例
小森さんは「具体的なビジネス事例に基づいて、課題を設定し、フローチャートを作成してもらうようにしている」という。例えば、コーヒー店の業績向上が目標の場合を考えてみよう。
ユーザーから見ると、お店に向かい、到着し、メニューを選び、注文して、カウンターで待って商品を受け取るという一連の流れがある。この流れをフローチャートに落とし込み、どのプロセスをどのように工夫すれば、業績向上やコスト削減など効率化につながるのかを探ってゆくのだ。
例えば、スマホでのネット注文を可能にすれば、相当の時間や業務が省力化される。メニュー選びからスタートして注文、お店に向かい、到着して、カウンターで待って商品を受け取るというプロセスに変わるからだ。少なくとも店での注文時間は数分単位からゼロに削られ、スタッフ数も抑えられるかもしれない。さらにネット注文の際に割引クーポンなど特典を付与すれば、売り上げ拡大につながる。
今や多くの外食チェーンが導入済みだが、これも典型的なDXだ。もちろん安易にネット注文などのシステムを導入するだけでなく、実証を繰り返してデータを収集、分析してアジャイルに修正する必要がある。
スーパーが欲しいのは冷蔵庫データ
「各家庭の冷蔵庫の中身のデータが欲しい」。大手スーパーにDX化の狙いを尋ねると、複数の幹部は異口同音にこう答える。確かに冷蔵庫内の野菜や肉、魚類、冷凍食品などがどの程度保存され、各商品の在庫や消費サイクルはどうなっているのか、小売業者にとってはすいぜんのデータだろう。
ネット対応を考えているスーパーの場合は、「顧客の冷蔵庫の情報を知りたいのなら、UI/UXが大事だと気づく。特にUXというユーザー体験が大切。そこが優れていないと、わざわざスマホを使って商品を購入してくれないからだ」。この場合もスーパーの目標に対する課題を設定して、フローチャートを作成すると、問題点が浮き彫りになるという。まずリーダー層に必要なのは、明確な目標を掲げ、数々の課題を設定して、フローチャートを作成する実務的なスキルだ。