東京都のDXはさなぎに、 5千人をリスキリング
東京都の宮坂副知事インタビュー(下)
リスキリング戦略
東京都のDX推進役を担う宮坂副知事
東京都のデジタルトランスフォーメーション(DX)化を推し進める元ヤフー社長の宮坂学副知事。コロナ禍でペーパーレス化など「5つのレス化」を一気に加速、次は東京全体のDX化に挑む。東京の国際競争力が伸び悩むなか、どのように人材をリスキリングして、巨大都市を変えようとしているのか。
ネットインフラ整備促進、無料Wi-Fiも
――コロナ禍で都庁のペーパーレスなどデジタル化は急速に進みましたが、東京全体のDX化をどのように進めてゆきますか。
「まず3つの柱を考えました。①東京のネットワークインフラの整備促進②街のDX③都庁自体のDX――。世界の都市の中で東京は、意外とネットインフラは強くない。以前はキャリア側が都の公共施設に5Gアンテナを設置したいと要請しても非協力的な施設や部署もあったようです。しかし、今はキャリア側にどんどん協力、支援していきましょうと言っています」。
「東京の隅々にまでインターネットをしっかりと整備する必要があります。学校などの公共施設でもWi-Fiの整備などが遅れ、コロナ禍で問題になりました。先日、KDDIの携帯電話の大規模通信障害が起こりましたが、都内に無料Wi-Fiがもっと設置してあれば、という都民からの声がありました。都民の安全・安心を担保する上でもWi-Fiなどの設置を急ぐ必要があります」。