アプリ開発中の文系40歳が子供にプログラミング教材を与えないと決めた理由
エピソード10
アラフォー・プログラミング日記
前回(プログラミング初心者の40歳、エラーと格闘して得た「戦う力」とは?)は、ひと夏を費やしても解決できなかった「エラーとの格闘」について書きましたが、今回はプログラミング学習を通して見えてきた「教育と未来」というちょっとマクロなお話です。
エラーとの格闘〜2023夏〜に終止符
「これはもう、会うしかありません!」
オンラインレッスンでかれこれ12時間以上、たった一つのエラーと格闘していた私とエリカちゃん。8月最後のレッスンで万策尽きて、9月初旬、ついに東京・恵比寿にあるMakersOasis「大人の自由研究 」リスキリングコミュニティのオフィスで相対することに。
長机にそれぞれのPCを並べ、同じXcode(エックスコード)のファイルを開きながらもエラーが発生しないエリカちゃんのPCと、エラーが発生してしまう私のPCの、小さな小さな設定の差を見比べていくこと、
わずか10分!!!
12時間に及ぶエラーとの格闘にあっけなく終止符が打たれたのでした。
原因は、Xcodeのバージョンが新しすぎたこと。エラーとの格闘のごく初期、私のXcodeのバージョンが古かったのでアップデートして最新のものにしたのが逆にまずかったようです…。エリカちゃんいわく「最新のはどうしてもバグが多いので、ちょっと古いくらいがちょうどいいんです」とのこと。
いやー、でも、普通スマホなりPCなり、デバイスに「アップデートしろ」って言われたら何も考えずにアップデートボタン押して、最新バージョンにしちゃいますよね?(あるいは勝手に最新バージョンにされちゃいますよね?) わざわざ自分で他のバージョンを検索して探し出した上で、「好きなバージョン」を選んでインストールするという行動がとても新鮮なアラフォーなのでした。
「やったー!!!!!解決したっ!!!!!」
エラーとの格闘に勝利し、9月の朝っぱらからだだっ広いオフィスで歓声をあげる2人。約2か月ぶりに動いたシミュレーターに感動しながら、動作のおかしいところがないか、抜けている画面がないか、ボタンやその他ビューの固定は完了しているかなどのチェックを再開します。9月にアプリリリースという当初の目標は、叶いそうにありませんが、また気を取り直して、完成に向けてコツコツとレッスンを続けていきます。
「プログラミング、楽しいですか?」
「いやー、しかし、大変だったねー」
「ですねー」
「ほんと分不相応なアプリ作っちゃって、ごめんねー」
「いえいえ! でも、プログラミング、楽しいと思っていただけましたか?」
エラーが無事に解決した次のレッスンで、師・エリカちゃんから不意に投げられた質問にハッとする私。というのも、この1年余り、私の胸のうちは「草刈りアプリを作りたい!」というアラフォーの無謀な思いつきに、大学生活の貴重な時間を費やさせてしまってただただ申し訳ないという気持ちでいっぱいで、それ以外の気持ちと向き合う余裕がなかったのです。
プログラミングを楽しいと思えたか?
それはもう断然、Yes!!!!!
わが師・エリカちゃんは立派に「プログラミングの楽しさ」をど文系アラフォーに教えてくれました。
まだ自分で自在にコードを書けるという状態には遠く至っていませんが、
「こんなものを作りたいなー」と頭の中で構想し、必要な操作をプログラミングに翻訳してコツコツ形にしていくことの楽しさは、しっかりと理解しました。
今年、無事に「草刈りアプリ」をリリースしたら、来年も、再来年も、その時々の自分のスキル相応のアプリを作り続けようと思っているくらいです(目下、そのアプリのネタを日常生活の中で探していたりします)。本当に懲りない奴ですが、そのくらい「プログラミング」は私にとって楽しかったということです。
プログラミングに挑戦した、もう1つの理由
この連載も終わりに近づきつつありますが、私がアラフォーになって突然アプリ制作を始めたのには、「ただ作りたかった」という衝動の他に実はもう1つ理由がありました。
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