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業務に関わることで、もっとプログラミングを勉強したいと思うようにもなった。派遣会社の営業担当者に相談すると、提携スクールのJava Script講座を勧められた。日中は大学で仕事し、終業後にスクールに通った。職業訓練校の時と違い、学んだことをすぐに実務で試すことができる。できることがどんどん増えていった。

22年夏からはSIerに派遣され、マイクロソフト製品のユーザーサポート業務を担当している。法人契約先の社員に対するガイダンスやトラブルシューティングが主な仕事だ。

最初は1人で答えられず、周囲にサポートしてもらうこともあった。悔しくて、同じような問い合わせが来たときには完全に答えられるよう勉強した。成長できたと感じると、さらに楽しくなった。

「細かな問い合わせに、こんなに詳しく丁寧に答えてくれてありがとう」とお客様からコメントをもらったときはうれしかった。知識やスキルを身につけて、人の役に立ちたい。その夢がかなったと感じた。

英語学習もスタート

上田さんのリスキリングはプログラミングだけで終わりではない。今度は英語の勉強も始めた。業務の傍ら、Duolingo(デュオリンゴ)を1日30分。スタディサプリを10分。人気マンガを英語で読めるLangaku(ランガク)を30分。Twitterに朝活のハッシュタグをつけて、その日の達成具合をツイートする。自分のペース管理のためだが、投稿は400日を超えた。

仕事で英語を使う予定があるわけではない。だがプログラミングの勉強と同様、できることから始めて、積み重ねることが大事だと上田さんは考えている。

「大事なのは、まず行動してみることだと思います。最初から教材をそろえなくても、手の届く範囲で勉強を始める。一歩踏み出すと、新しい風景が見えるので、また一歩動ける。その繰り返しです」

不安に思うことがあれば相談してみる。職業安定所ではウェブクリエイター養成科を勧められ、派遣会社に相談してJava Script講座を受けることもできた。

学び続け、時には周囲の力を借りることで、道は開ける。いつか海外で働くという夢に向かって、上田さんは自分にできることを積み重ねている。

(ライター 渡辺裕子)

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