変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

トライして違和感あれば方向転換すればいい

やってみて違うと思ったら、さっさと方向転換すればいい。誰もが自分の中に「モノサシ」があると僕は思っていて、続くことは続くし、続かないことは続かないんですよ。

大人になっていろんなものを身につけてしまうと、失敗したら格好悪いとか、世間体がとかいろいろ考えてしまう。これは僕だってそうなんです。誰だってそう。でも、本当は自分のことなんて、誰もそんなに見ていないんですよ。とらわれすぎると、本当に行動できなくなっちゃう。だからまず、動きましょう。

ただ、本業の汚染って根深いんですよ。だって会社で勝手に動いて本業からはみ出たら怒らせませんか? 例えば製品に対して工夫を加えたい、サービスの内容を変えたい、なんでもいいですけど、会社で行動を起こすと怒られるんですよ、多くの場合は。

もちろん、そうではないこともたくさんありますよ。ただ、総じて「失敗してでも絶対に失敗しない」とか「間違ってでも間違わない」みたいな、ちょっと言葉にするとわけのわからない縛りにがんじがらめになっていたりしませんか?

自分の中のブレーキに気づくことがリスキリング

本業に完全に組み込まれている人は、自分の役割を誠実に全うすることがすべてで、それで評価されて地位を築いてきていますから、とりあえずやってみようという思いに、気づかぬうちにブレーキをかけてきたのではないかと思うんですよ。

そういう根っこの部分をどうにかするのが本当のリスキリングのはずで、具体的に何かの勉強をしましょうというのは枝葉末節の話です。本業の汚染から解き放たれることこそ大切なのです。

ただ、自分の立場を明らかにしておきますが、僕は新規事業の人間だから「本業の汚染」という言葉を使っているのです。逆に本業の側からすれば、そんな自由奔放にやられたらサプライチェーンが崩れてしまうよ、というような見方でしょうし、それこそ「新規事業の汚染」と言いたくなるでしょう。立場によって見方は変わるものであるということは、お断りしておきます。

カタカナのリスキリングは何を意味する?

さてもう1つ、注意しておかないといけないのは、リスキリングというカタカナ言葉そのものについてです。カタカナは、何かふわっと、わかる気になってしまうのが危険です。会社が「社員をリスキリングさせないといけない」と言っていたとして、そのリスキリングの中身はカタカナに頼らずに本音で語ったとすればどういうことですか? という話です。

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