コロナ禍でのメンタル不調 「3つの習慣」で立て直す
小林弘幸・順天堂大学教授に聞く
メンタルのトリセツ
メンタル面の不調はがんなどの大病につながる恐れがある(写真はイメージ=PIXTA)
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、心身共に疲れ果ててバーンアウト(燃え尽き症候群)やうつ状態に陥るビジネスパーソンが増えている。メンタル面の不調は、がんなどの大病につながる懸念もある。自律神経研究の第一人者である小林弘幸・順天堂大学医学部教授に、コロナ禍のストレス状況やその対処法について聞いた。
不調に気付かず放置してはダメ
「最近、病院内にコロナ後遺症外来が設けられたが、予約が殺到した。コロナでメンタル的に病んでいる人の多さを改めて痛感した」。小林教授はこう明かす。順天堂大学医学部付属順天堂医院は10月、総合診療科内にコロナ後遺症で苦しむ患者向けの漢方外来を開設したが、たちまち100人以上の予約で埋まったという。
9月末以降、全国のコロナの感染者数は小康状態になり、大学病院も落ち着きを取り戻している。しかしコロナ後遺症の影響は、いまだに大きい。さらに小林教授によると、感染者以外の多くの人にもメンタル面の負の影響が出始めているという。
「コロナ禍で不安な状態が、もう2年近くも続いている。不調を感じていない人の方が少数派でしょう。自分は大丈夫だと心が乱れないようにしようと思っても、それは無理。それよりも、どうやってカラダを整えるか。よく心技体と言うが、『体技心』を心がけた方がいいですね」と話す。