働き方改革、20代成長にマイナスも ぬるま湯は拒否
リスキリングプレーヤーズ
オープンワーク提供
――働き方改革が進んでいながら、若手の成長環境は改善されていないわけですね。そういうなかで、20代の成長環境ランキングでどんな会社が上位に入っていますか。
「一連の働き方改革が20代の成長環境にプラスになっているとは限りません。ガンガン働きたいと思って入社した新入社員の場合、残業規制がかかって思う存分仕事をできないと嘆く人います。夜8時になると、自動的にパソコンがシャットダウンして業務が中断してしまうと、結果的にやる気のある若手の足を引っ張るケースもあるわけです」
P&G流のフィードバックは美徳
「若手社員が評価した20代の成長環境スコアのランキングでは、首位は欧米系コンサルティングのローランド・ベルガーです。有名な外資系企業では、P&Gジャパンが2位に入っています。『フィードバック イズ ギフト』という企業文化があり、フィードバックは美徳という意識が根付いています。国内の大手企業ではサイバーエージェントやリクルートも20位以内にランクインします。リクルートは社内のコミュニケーションの長けた会社として知られています」
――政府や企業では、リスキリングに力を入れ始めています。主な対象は30〜50代が中心となると思いますが、口コミサイトでは学び直しはどう捉えられていますか。
「まだ口コミのデータは少ないのですが、リスキリングがうまく効果を出しているケースは多くはないと感じています。私は、リスキリングとは企業が主体になって、社員に学び直しを促し、新たな職種につく機会を提供するためのツールだと考えています。例えば、従来の営業マンがデジタルスキルを学んで、インサイドセールスやカスタマーサクセスになるというイメージですね」
「多くの企業は、Udemyなど選択式の研修ツールは用意していますが、デジタルトランスフォーメーション(DX)などの明確な目標が不透明なままで研修を促しているケースが多いと思います」