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SDGsで生まれている多様なポジションと年収

SDGs自体が17のゴール・169のターゲットという多様なテーマで構成されていることもあり、多様なポジションが生まれたり、急速に成長したりしています。以下に主なポジションをご紹介します。

a.SDGsを推進するポジション

自社のSDGs関連活動を管理・運営・統括するポジションです。

例えば、「SDGs推進室」のように名前にSDGsという単語が入った部署もありますが、「サステナビリティ推進室」「CSR推進室」といった部署でもSDGs関連業務を担当していることがあります。「サステナビリティ推進室」は、「SDGs推進室」と名前が違うだけで同じ業務を行っていたりもしますが、一方でSDGsに限らない恒久的な取り組みを意識している場合も多いです。また、昔からある「CSR推進室」でSDGsに取り組んでいるケースもあります。

他にも、SDGsに関する活動を社外へ積極的に発信するために「広報」を強化するためのポジションや、ビジネスとの兼ね合いで「経営企画」としてSDGs関連の業務を担当している場合もあります。

多くのポジションは年収600万円〜900万円程度、責任者のポジションでは1000万円〜1500万円程度の場合もあります。

b.SDGs関連の企業投資ポジション

金融機関で、企業への投資に際し、ESG評価を担うポジションが見られます。また、事業会社側では、IR部門中心に、これに直接対応するポジションが見られます。

近年、ESGへの取り組みを重視する投資家が大幅に増加しています。これにより金融機関側でも、ESGファンドなどESGへの取り組み状況を評価して投資先の選定を行うことが一般的になってきており、その業務を対応するポジションです。

投資先の選定にあたっては、SDGsが話題になり始めた初期の頃は、企業に簡単な質問票を送付し、その〇×回答の内容で選別すれば良かったのですが、現在では、質問が専門的なものに変化したり、内容に関する定性的な評価、改善取り組みへの評価、併せて、目標に向かって企業をどう動かしていくかといったことまでを検討したりするフェーズにあります。

このようにESG投資の動きは進化しているため、それに合わせてポジションも増加していく傾向にあります。年収600万円〜1000万円程度のポジションが増えています。

c.環境関連施策を促進するポジション

次に、環境関連の施策をリード、促進するポジションです。

地球環境問題、特に二酸化炭素(CO2)排出量の抑制への取り組みが、各企業で求められています。こうした取り組みに関する社内の統括を担うポジションのほか、社外からの炭素クレジットの購入を含めた、カーボンニュートラルの実現を担う業務の求人も増えています。

また、二酸化炭素の排出が少ない再生可能エネルギーや新型火力発電などに関連する求人も多くあります。風力、太陽光、地熱などの再生可能エネルギーの開発には、環境に対するアセスメントが必要になるため、そうした知識を持つ人も今後さらに重宝されると予想されます。

脱炭素関連では年収500万円〜900万円程度のポジションが多くあります。

外資系に多い環境と安全衛生を統括するポジションでは、年収500万円程度〜ですが、マネージャークラスは800万円〜1400万円程度になります。

d.その他のポジション

企業におけるSDGsの取り組みは、拡大傾向にあります。例えば、大手企業であれば、取引先企業が労働環境などの面でSDGsを意識した経営をしているかなどまで、チェックすることが求められるようになってきています。今後はSDGsの観点から取引先企業を監視・管理ポジションなども増えていくでしょう。

また、SDGs関連業務の急速な増加により、コンサルティング企業でSDGs業務を担当するコンサルタントのポジションも増加しています。

コンサルタントに関しては、年収600万円程度〜のポジションが多いですが、キャリアによっては1500万円〜2000万円程度のポジションも出ています。

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