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特に採用が活発な業界・企業の特徴

SDGsは幅広い目標であるため、幅広い業界でニーズが増えていますが、以下の業種で特にニーズが拡大しています。

・製造業における環境/SDGs関連業種
・金融業におけるESG投資に絡む業種
・コンサルティング業界におけるSDGs専門コンサルタント

企業規模は、事業会社では今のところ上場企業が中心ですが、今後中堅・中小企業にも広がっていくことが予想されています。また、SDGs専門コンサルティング会社を含む、SDGsに特化した事業を行う企業であれば、規模を問わず求人のポジションが出ています。

経験者が不足している今は、他職種の経験が生きる

企業側は基本的には経験者を求めていますが、SDGsに関わるものはポジション自体が新しいため、ぴったりのご経験を持つ人はなかなかいません。そのため、募集要件を満たしていなくても採用されることが多い段階にあります。それが、最初に「千載一遇のチャンス」と書いた理由です。

例えば、事業会社のSDGs推進のポジションなどでは、以下のような方々が採用されているケースが多いです。

・CSR関連の経験者
・投資/IR/広報関連など対外的に企業情報を発信してきた経験者
・製造業などにおける環境関連の業務経験者

その他、環境関連、特に気候変動・二酸化炭素排出量関連では、再生可能エネルギー関連のビジネスにおける採用が引き続き活況です。こういった分野では、風力発電のメンテナンスなど、電力や電気関連の経験・有資格者が評価されており、最近では70代の候補者が魅力的な待遇で採用されたケースもあります。

なお、SDGsの推進役ポジションの場合、前述の何らかの経験に加えて、これまで、社内でSDGsに関係しそうなプロジェクトに自ら参加した経験や意欲、また、短期の売り上げに直結しない新規プロジェクトを積極的に推進した経験などがプラスに評価されることも多いです。

キャリアチェンジでリスキリングするチャンスは社内にも

これまで、転職を前提としたお話をしてきましたが、実は転職に限らず、社内での異動や兼務、あるいは社外での副業等を通じて、SDGsにつながる経験をすることも可能です。SDGs関連の部署が新たにできる時に選ばれるよう、普段から関係しそうな各部署にアピールしておく、社内でSDGs関連のプロジェクトが立ち上がった場合は、通常の業務外であっても自ら手を挙げて参加しておくといったことも一手です。こういった取り組みが、新分野へのキャリアチェンジ時に役に立ちます。

ぜひ、今の機会を上手に生かして、SDGs関連で活躍できる人材になるべく、ご自身をリスキリングしてください。

黒沢敏浩 
管理職・専門職・グローバル人材の転職に強い人材紹介会社のジェイエイシーリクルートメント(JAC)でマーケット研究などを担当し、ホワイトカラー転職市場や給与の分析などで約20年の経験を持つ。人材サービス産業協議会「外部労働市場における賃金相場情報提供に関する研究会」委員や日本人材マネジメント協会執行役員「人事(HRM)の投資対効果(ROI)」担当も務める。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。国家資格キャリアコンサルタント。ISO30414リードコンサルタント。

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