コロナ後の日本人 飲みニケーションには意外と慎重
リンクトイン日本代表 村上臣氏(8)
ビジネスの視点ただ、日本の企業は忘年会や新年会、歓送迎会など、何となくいつもやっているから開くケースも少なくありません。「上司も来るし、行かないとまずい」と、しがらみで参加するという人もいます。それではあまり意味がないし、有益な情報交換や共有もできないかもしれない。
飲みニケーション 個人の目的に合わせ
組織というより個人の目的に合わせ、飲みニケーションをやった方がいいと思います。SNSやデジタルトランスフォーメーション(DX)などデジタル技術について知りたいけれど、昼間の会議でエンジニアと話すと気後れしてしまう。飲んで気軽に会話をしながら、エンジニアと交流したいとか、そんな目的に合わせて飲みニケーションをやるのがいいのではないでしょうか。
同じチーム内でランチや飲み会をやっていても発展性はないけれど、「シャッフルランチ」は効果があるかもしれません。他チームの人と会話すると、予想外に自分の仕事に役立つ情報を得たり、意外な人材を見つけたりできるかもしれません。縦の組織だけではなく、斜めに糸を張るといいでしょう。

他チームとの「シャッフルランチ」は効果があるかもしれないという
お酒を介した飲みニケーション自体は重要ではありません。しかし、社内外でのコミュニケーションは非常に大事です。最近、リンクトインでも部活がはやっています。キャンプ部やサウナ部など個人の趣味に合わせ、仲間を募って交流するのがいいと思います。
いま在宅勤務制を導入している企業が増えています。コロナ後も柔軟な働き方を求める日本人が多いですね。リンクトインの調査では「柔軟な勤務時間が重要」と回答したのは日本で77%。欧米とほぼ同水準です。同様に「自宅かオフィスか決める柔軟性が重要」は日本が71%、これも欧米並みの数字ですね。