変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック

リスキリングの必要性を感じていても、実際に何を、どうやって学べばよいのかわからないまま手つかずになってしまうケースも多いようです。人気の資格、企業から需要の高いスキルを紹介しつつ、具体的なリスキリングのおすすめ講座を紹介します。

リスキリング講座を選ぶ際のポイント

リスキリングのための講座を選ぶ際に重視すべき3つのポイントを紹介します。今ではリスキリングのための講座や、リスキリングに活用できる講座がたくさんあり、どの講座が良いのか、かえって迷ってしまうこともあるでしょう。まずは次の3つのポイントごとに、自身の希望を整理してみましょう。

<講座を選ぶポイント>
□ 有料か無料か
□ 講座の提供形態
□ リスキリングの内容

それぞれのポイントについて、もう少し詳しく説明します。

ポイント(1) 有料か無料か

リスキリングの講座にどれだけの費用をかけられるか、ということを踏まえ、有料か無料かを検討しましょう。

特にオンラインの講座は無料のものや、一部を無料で利用できるものが多いです。学習意欲はあるものの、自分にとって新しい分野なので向いているかわからない、自信がない、あるいは費用がネックになって踏み出せない、という人は無料講座の活用を検討してみてください。

ポイント(2) 講座の提供形態

リスキリングの講座には様々な形態があるので、何を目的としたリスキリングなのか、どのようなライフスタイルなのか、などに併せて通いやすい形態の講座を選びましょう。講座の提供形態の具体例は、実際に通って受講する通学型や、課題の回答して添削してもらう通信添削型、自宅で学習できるオンライン型などがあります。

オンラインの中でも、Zoomなどを使ったライブ授業形式と、好きなときに動画を見たり課題を解いたりできるようなeラーニング形式(オンデマンド形式)などがあります。また、通学型でも日中の講座と夜間の講座などが展開されていることもあります。

通学型の講座は、効率よい学習方法自体を模索している人や、自主学習ではなかなか続かない人に向いています。好きな時間や場所で学習したい人にはオンライン学習がおすすめです。オンライン型の中でも、課題が出たりメンターサポートがあったりするタイプもあるので、続く自信がない人はサポート体制も確認するといいでしょう。

ポイント(3) リスキリングの内容

リスキリングで何を学びたいか、という内容そのものを絞り込むことも重要です。ただ、リスキリングに興味を持ったものの、何を学ぶか決めかねていて行動にうつせないという人も多いようです。

企業が求めているスキルはIT・DX関連が多く、代表的なものがプログラミングやデジタルマーケティング、データサイエンスです。また、業種問わずグローバル化が進み、英語など語学にたけている人材が求められるようにもなってきました。リスキリングの内容を絞り込めない場合は、こうした需要が増加している分野からピックアップしてみてはいかがでしょうか。以下でこれらの分野からおすすめの講座・スクールを紹介していきます。

リスキリングにおすすめの無料講座サイト

まずは、すぐにでも手軽に学ぶことができる、リスキリング向けの無料講座を紹介します。ここでは、比較的広いジャンルの講座が用意されていて、かつ専門性の高い内容までを網羅しているサイトを厳選しました。

マナビDX

マナビDXは経済産業省が作った、デジタル知識のリスキリングのためのポータルサイトです。マナビDX自体で講座を提供しているわけではありませんが、学びたい内容がまだ定まっていない人や、内容は決まっていても講座が決まっていない、という人に活用していただきたいサイトです。

例えばITパスポートや情報セキュリティマネジメントといったように、学びたい内容で講座を絞り込めるだけでなく、対象レベルや修了証の有無などで絞り込むことも可能です。初回のみ無料、といったように一部無料で提供している講座に絞り込めば、受講の契約を決める前に体験して比較することも可能です。ただし、無料の講座でも無料登録や無料の資料請求が必要というケースが多いということは覚えておきましょう。

特徴的なのは、リスキリングの内容を絞り込む前段階の人向けに、すべてのビジネスパーソンに必要性が高いデジタルリテラシーの講習などが用意されていることです。IT業界の業種や用語を解説する講座や、対話型AIの基礎知識、DXのビジネス活用事例といったような基礎的な内容の講座はDX初心者にとても役立ちます。

さらに、リスキリングによって目指すゴールの決め方や、そのゴールに向けて必要な技術、講座内容などがわかるようにステップを分けて導いてくれるため、具体的な学びの内容を絞り込めていない人でも、目指すべき姿や学習すべきことの解像度が明確なるはずです。

gacco

最近ではリスキリングに限らず、オンラインを通じて海外や遠方の教育機関が提供する講座を受講できるMOOC(大規模公開オンライン講座)が注目されています。そのMOOCの日本最大級のプラットフォームが、NTTドコモグループが運営する「gacco」(ガッコ)です。講座は大学や企業が提供しているもので、専門性の高さや内容の厚みはとても無料とは思えないものがそろっています。

とにかく講座のジャンルが多角的なのも特徴のひとつ。例えば大学が提供する脳科学の講座や、実践的なデータサイエンスの講座もあれば、現代アートや心理学、家庭におけるインターネットセキュリティに関する講座といった具合に、様々な講座があります。中には数週間という長期的なカリキュラムが組まれているものや、課題、試験などが設定されている本格的なものもあるので、目的に合わせて活用できるのではないでしょうか。

UTokyo OpenCourseWare

東京大学の正規講義の講義資料や映像を無料で見られるのが「UTokyo OpenCourseWare」。文系や理系を問わず幅広い講座がそろっているうえに、動画だけでなく講義の中で使用された資料が別途PDFで確認できたりと、自主学習でもしっかりと学べるように工夫されています。

また、人気の講座やアクセス数の高い講座などの表示がわかりやすく、学習したい内容が絞り込めていない人でも興味を持てる講座が探しやすいのも特徴的です。専門性の高い内容の講座を無料で体験したい人は、一度訪れてみてください。

ITスキルを学ぶためのおすすめ講座3選

ここからはジャンル別におすすめの講座を紹介します。まずはビジネスの面で企業からもニーズが高い、ITスキルを学ぶための講座。ユーザーが多く、かつオリジナルカリキュラムを用意している講座を厳選しました。

写真はPIXTA

写真はPIXTA

ユーキャン「IT・パソコン講座」

ユーキャンの「IT・パソコン講座」は、通信講座をはじめとしてオンライン授業なども用意されており、比較的初心者向けの内容の講座が多いのが特徴的です。パソコン入門といった内容からプログラミング、マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)などもあるので、自身のレベルに合わせて選択することができます。

例えばパソコン入門ではパソコンの電源を入れるところからスタートし、エクセルやワードなど、8週間かけてパソコンの基本スキルを身に付けることができます。わからないことがあれば、メールだけでなく郵便で質問することも可能です。

一方でプログラミング講座では、初心者でも3カ月でゼロからビジネス人材のスタートラインに立てることを特徴としており、オンラインの個人レッスンが6回と、オンラインの添削1回が含まれています。オンラインの個人レッスンでは、直接講師からマンツーマンでオンライン授業が受けられるので、質問などもしやすく、オンラインでもしっかり理解につなげられる仕組です。

TechAcademy

TechAcademy(テックアカデミー)は、プログラミングやアプリ開発を学ぶためのオンラインスクールです。「はじめてのプログラミングコース」のような基礎的な内容のものもありますが、実践的な内容の講座が豊富に展開されているのが特徴です。講師は全員現役のエンジニアで、マンツーマンのオンラインメンタリング、長時間のチャットサービスもあり、転職や副業を視野にいれたリスキリングを検討している人におすすめです。転職に特化したコースを選べば、自己分析や履歴書、面接などの対策も受けられるのも特徴です。

また、課題に対するレビューの回数も無制限で受けられ、卒業後もカリキュラムを閲覧することができるため、自分の習得ペースに合わせて焦ることなく学ぶことができます。

ヒューマンアカデミー

ヒューマンアカデミーの講座は、基本的に通学とオンラインを選択するか、あるいはその両方を組み合わせることができます。社会人向けのIT系講座はオンライン中心のものが多い傾向がありますが、プログラミングなど複雑な内容だと直接講師に質問したほうがわかりやすい、という場面も出てくるかもしれません。自宅学習だけでは不安がある人や、スケジュールに合わせて使い分けたいと思っている人には最適な環境といえそうです。

受講生専用のアプリでは、いつでも学習の進捗データが確認できたり、講師からのサポートが受けられたりということ以外に、受講者同士のコミュニケーションをとることもできるようになっています。オンライン中心の学習スタイルでは孤独感を感じる人も多く、悩みを気軽に相談しあえる環境は学習面でも心理面でも役立つ場面があるはずです。

デジタルマーケティングを学ぶためのおすすめ講座3選

ユーザーの行動分析やデータ分析に基づいたデジタルマーケティングは、DX推進とともに多くの企業から需要が高まっているスキルです。また、マーケティング知識は広い職種で必要とされるものでもあるという点で、リスキリングでも注目を集めています。

ここでは、より実践的な内容が学べるWeb専門スクールのデジタルマーケティングに関する講座を紹介します。

インターネットアカデミーの「Web担当者コース」

Web専門スクールであるインターネットアカデミーには、Webサイトの運用とマーケティングを中心とした内容の「Web担当者コース」というのがあります。デジタルマーケティング全般に学ぶことができますが、Webサイト制作やWebサイト運用に関することが学べるため、その名の通りWebサイトの担当者になった人や、Webでの広告運用のことが知りたい人などにもおすすめです。

学習形態は通学型とオンライン型があり、両方を組み合わせることも可能です。現役クリエイターの講師による2時間のライブ授業や60分に渡るマンツーマン授業など、学びの時間をある程度確保したうえでじっくり学習したいと思う人には向いています。スクールのラーニングスペースも利用できるため、自宅では設備や環境的に学習に集中できない人はぜひ活用してみましょう。

アイクラウドデジタルスクール

デジタル人材育成のための企業研修などを行っているアイクラウドの講座は、企業研修さながらの実践的な内容の講座を受けたい人にはぴったりです。さらに、例えばGoogle広告資格取得講座のようにデジタルマーケティング関連の資格取得を目指す講座と、「デジタルマーケティング総合講座」のように体系的にデジタルマーケティングを学ぶ講座に分かれているため、自分の目的にあった内容の講座がよりみつけやすいはずです。

ただし、講座はZoomでのライブ講座を基本としているため、開催時期には限りがあります。また、各講座5時間×4日間といったように、1日あたりの時間もある程度長時間に及ぶことが多いことも覚えておいたほうがよさそうです。興味がある人は、まずは講座の開催日程を確認してみましょう。

イマカラ

Web広告の運用代行などを展開しているカルテットコミュニケーションズが運営している講座です。講座内容はカルテットコミュニケーションズが実際に社内研修として取り入れているオリジナルのカリキュラムでもあり、特に広告運用に関する実用的な講座を探している人におすすめです。

学習形態はオンライン学習なので、隙間時間を使って自分のペースで学習が進められます。実際の広告アカウントを使った体験型学習を提供しているため、講座内容を実際に体験することで着実に身に付けていくことができそうです。また、SNS広告運用を学びたい人やSEOについてより深く知りたい人向けのオプションが用意されているのも特徴のひとつです。

データサイエンスを学ぶためのおすすめ講座3選

どんな業種でもDXを推進するためには、そもそもデータをきちんと解析できる人材が必要です。様々なデータの解析や分析によって、適切なマーケティング、コスト削減、業務効率化などに生かすことができます。これらはデータサイエンスに該当するため、データサイエンスもリスキリングの内容としてニーズが高い領域です。

ここでは、より専門的にデータサイエンスを学ぶことができるおすすめ講座を紹介します。

Udemy Business

Udemyはオンライン学習型の教育プラットフォームです。Udemy Businessは、Udemyにある20万以上の講座から一般レビューで厳選された法人向け約9,500講座が学び放題という充実ぶりで、専門的かつ最先端の講座をいつでもオンラインで受講できます。

特徴的なのは定額制でどの講座も見放題ということです。定額制であれば、興味のある講座の一部を試しに見てみることや、知識の補強のために必要な部分だけを部分的に見る、ということがしやすくなるでしょう。

特に、データサイエンスを基礎から身に着けようと思うと、統計学やプログラミング言語、機械学習など様々な内容のことをそれぞれ深く学ぶ必要があります。特定のプログラミング言語に関してはすでに知識があるので他の部分を学びたい、など、一定の知識があるうえで、データサイエンスを部分ごとに強弱をつけて学ぶのに適したサービスです。

Udemyの中にあるデータサイエンスの講座でおすすめなのは、下記の2つです。どちらもデータサイエンス初心者にもおすすめできる内容のものを選定しました。これ以外にもハイクオリティーな講座はたくさんあるんため、日本では聞けない海外の講座を履修したり、自分のレベルに合わせた講座を選択するという方法も良いでしょう。

【ゼロから始めるデータ分析】 ビジネスケースで学ぶPythonデータサイエンス入門

初歩的でわかりやすい講座からスタートするので初心者にとってハードルが低いながらも、実際のケーススタディが多く、取り組みやすいのが特徴。コンペ型の課題などもあり、モチベーション高く講座を履修できると好評です。

【世界で55万人が受講】データサイエンティストを目指すあなたへ〜データサイエンス25時間ブートキャンプ〜

データサイエンスの概要など基礎的なことから学ぶことができ、初心者でも段階的にデータサイエンスの知識を習得することができます。アニメーションなどでわかりやすい見せ方の工夫が施されているのも学習しやすいポイントです。

キカガクの「AI人材長期育成コース」

6カ月という期間で未経験からデータサイエンティストになれるとうたうのが、キカガクの「AI人材長期育成コース」です。ビジネスパーソンとしての自走力をつけることに重点をおいたカリキュラムで、アプリの開発や分析リポートの提出など、体験型の学習方法で仕事に生かせるレベルの技術習得を目指す人に向いています。

オンライン学習でありながら、成果物の中間発表、それに対する講師のフィードバックなどを経て、講師と二人三脚で最終発表を目指します。公式サイトでは、これまでの受講生の成果物が豊富に掲載されているため、自分の学習したい内容と近しいかどうか、あらかじめ確認することができるのもうれしいポイントです。

さらに、転職支援サービスのdodaと提携しているため、IT専門の転職アドバイザーによるキャリアサポートが受けられるという特徴もあります。データサイエンティストとしての転職を見据えてのリスキリングを目的としているならば、ぜひ検討してみてください。

Aidemy Premiumの「3カ月で学べるデータ分析講座」

AIに特化したプログラミングスクールなどを提供しているAidemyには、社会人向けに「3カ月で学べるデータ分析講座」があります。オンライン学習のサービスですが、個別に相談できる25分のオンラインサポートや、いつでも送れるチャットサービスなどで学習のサポートが用意されていて、サポート体制は万全です。特にカウンセリングサービスは、多くのスクールで「5限目を受講後」などとタイミングが決まっていますが、Aidemyでは自分のタイミングで設定することができます。そのため、悩みや課題に直面したときに相談できるため、自主学習を継続するための強力なサポートと考えられるでしょう。

データ分析講座の全18回の講座のうち、なんと14回の講座で添削課題が課される本格ぶり。大変さがあるのは事実ですが、その分学んだことを着実に実践的な技術として習得することができるはずです。

申込前の無料相談や、受講後8日以内のキャンセルでは全額返金保証もあるため、まずは無料相談からスタートしても良いでしょう。

語学でおすすめのオンライン英会話3選

IT系以外にも、業種や職種に限らず学び直す人が多いものに語学が挙げられます。国内の人口減少やデジタルシフトなどの影響で企業のグローバル化は加速度的に進んでおり、語学を学ぶことで社内で新たなプロジェクトにチャレンジできたり、転職の際に有利になったりという可能性は高くなるでしょう。ここでは手軽に学べるオンライン英会話の中から、独自の特徴を打ち出している講座を紹介します。

Bizmates

Bizmatesはすべての講師がビジネス経験者であり、ビジネスシーンで活用できるビジネス英会話に特化しているのが特徴です。4つのプログラムがそれぞれ5つのレベルに分けられ、さらにプログラム内容もさらに細かく分かれています。例えば電話会議や海外出張、マネジメントなど、自分の目的に合わせた講座が選択できるコースや、面接対策やプレゼン対策など今直面している英語の課題を自由に持ち込めるレッスンなどがあり、学んだことをすぐに日々の仕事で生かすことができるでしょう。

1レッスン25分という短いレッスン時間、毎日朝5時から25時までレッスン可能で直前の予約やキャンセルにも対応してくれる点は忙しい人でも学びを継続しやすい秘訣ともいえそうです。

スタディサプリENGLISH

「スタサプ」という愛称で人気のスタディサプリENGLISHの特徴は、英会話レッスンだけでなくアプリを使った自主学習ができる点です。自主学習はスマホアプリを開くだけで、1回3分からというクイズ感覚で問題を解いていくことができます。まずは自主学習で学んだことを会話レッスンで実際に活用してみる、というサイクルで学びを深めていくことができます。

会話レッスンから始めるのはハードルが高いと感じる、英語完全初心者にもおすすめできる学習スタイルです。なお、コースは日常英会話コースとビジネス会話コースが用意されているので、目的に合わせて選ぶことができます。

ネイティブキャンプ

とにかく会話力を伸ばしたい人に人気なのがネイティブキャンプです。世界中に講師のネットワークがあり、24時間365日、自身のスケジュールに合わせて5分や10分といった短い時間でもレッスン可能なのが特徴です。英会話を着実に身に着けるためには、とにかく実際に英語で会話をする機会を増やすことがとても重要。疲れていてカリキュラムをこなすことまではしたくないという日や、お昼休みぐらいしか時間がとれない日でも、とにかく少しでも会話の機会を作れるのは大きな魅力です。

会話以外に読み放題、聞き放題の自主学習教材も充実しているうえ、家族で利用できるファミリープランもあるのでパートナーや子どもとの利用を考えている人にもおすすめです。

大学や大学院での学びという選択肢もある

リスキリングには、オンライン学習や専門スクールに通うという方法以外に、大学や大学院でのリカレントプログラムや社会人講座などを活用して学ぶという選択肢もあります。政府が企業や個人のリスキリングを後押ししている影響もあり、特に2022年あたりから、リスキリングを対象とした講座を新設したり、これまでの社会人向け講座を拡充する大学が増えてきています。

大学や大学院での講座を受けるメリットは、何といっても専門性が高く高度な内容の講座を、長期的に大学に通わずとも、目的に合わせて集中的に受講できるということです。特にDXやITに関する内容の講座は増加傾向ですが、エキスパート人材育成を視野にいれた、女性活躍、地方創生推進のプログラムなども展開されています。

カリキュラムは全3回程度で完結する短いものや、2週間、8週間といった中長期的なもの、なかには2年間大学院に通って学び直しをするといったものなど、学校や講座内容によって多種多様です。受講もオンラインでいつでも受講可能なものや、通学して対面で受講可能なもの、その両者の組み合わせなど、社会人でも通いやすいように工夫が施されています。

大学や大学院でのリスキリングの具体例については、こちらの記事を参考にしてください。

リスキリング講座に補助金を活用できることも

日本政府は企業や個人のリスキリングを積極的に後押しする方針を打ち出していて、2022年には「5年間で1兆円を投資する」と表明しました。リスキリングを検討しているのであれば、補助金・助成金の内容や対象を確認しましょう。

特に注目なのが教育訓練給付制度で、個人のリスキリングを対象とした給付金です。キャリアチェンジやスキルアップを目指して、資格取得のための講座や大学・大学院などを受講・修了した場合に、費用の一部が国から支給されます。これを利用することで、例えば約50万円の費用がかかる講座でも、自己負担15万円程度で受講できることもあります。

【リスキリングで使える制度を解説している記事】
・教育訓練給付金とは?
・政府のリスキリング支援まとめ

講座や学校を利用して効率的なリスキリングを目指そう

リスキリングの需要は高まっていますが、働いている人や一度キャリアから離れた人が新しい技術や技能を身に着けるということはたやすいことではありません。講座や学校では、すでに多くの実績に基づいた効率的なカリキュラムが用意されているので、時間的な制約が多い環境でこそ大いに活用したいものです。隙間時間で効率よく学習するためにはオンラインツールの活用なども視野に入れて、自身にあった学習スタイルをみつけ、効率的なリスキリングを目指しましょう。

(ライター 坂本一葉)

新着記事

Follow Us
日経転職版日経ビジネススクールOFFICE PASSexcedo日経TEST

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック