IT未経験者に人気の3つの資格 学習時間は意外と短い
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トレノケートHDの杉島社長
ITの人材教育・研修サービスを手掛けるトレノケートホールディングス(東京・新宿)は、米アマゾン・ドット・コムのクラウドサービス、AWSの2022年の「グローバルパートナートレーニングアワード」を受賞した。AWSの技術者養成で世界トップの評価を得たわけだ。企業のDX化が進む中、デジタル関係の受講者が急増しているが、今人気のIT資格や課題などについてトレノケートHDの杉島泰斗社長に聞いた。
AWS教育でトップ評価、アジアで受講者増加
――世界のクラウドのシェアではAWSがトップですが、何が評価されたのですか。
「AWSのトレーニングの質と受講者の数や伸びが評価されたと思います。うちは日本を含めシンガポールやインド、マレーシア、インドネシア、米国など15カ国でサービスを展開しています。詳細な実数は非公表ですが、22年の受講者数は前年比でフタ桁増でした」
――AWSの認定資格を取得するのは難しいのですか。
「AWSの『クラウドプラクティショナー』という基礎的な資格は、IT未経験のクラウドに触ったことがない人でも20〜30時間の学習で取得は可能だと思います。クラウドの基本的な仕組みや用語を学んで、ビジネスにどう生かすかを考える営業やマーケティングなどの部門の人が勉強して資格を取るケースが増えています」
――IT関係の資格取得は難しいと身構える人が少なくないですが。
「実は基礎的な資格はそんなに学習時間はかかりません。主に3つの人気のある基礎的な資格は、ITパスポートとG検定、データサイエンティスト検定です。ITパスポートはIT全般を網羅した初級の国家資格、これは100時間程度の学習は必要です。ITエンジニアでも勉強していないと不合格になる場合もありますが、最近は、金融や製造業など全業種の一般のビジネスパーソンが受験するようになりました。意外に思うかもしれませんが、AI関連のG検定やデータサイエンティスト検定はそれぞれ学習時間が20〜30時間程度で取得できると思います。各講座のプログラムを受講して、eラーニングなどの学習で十分合格できます」