変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

「入社以降の業務で一番印象的だったのは、星野リゾートとしては初めての宿泊顧客向けポイントシステム『OMO(おも)ポイント』のプロジェクトに携わったことです。私はプログラムを書くだけでなく、初期段階の打ち合わせから参加しました。このシステムの目的を果たすにはどんなやり方が最適でどんな機能が必要なのか。そのために、エンジニアチームは何をすべきか。そうした部分からチームのメンバーと議論し、一緒に1つのシステムを作り上げた過程は本当に楽しかったです。また、苦労の末に完成したシステムがうまく動き、お客さまや社内の人たちから喜ばれたときも、心からうれしく感じました」

コミュニケーションや課題解決スキルでアップデート

盛林さんがエンジニアになったのは30歳のとき。ただ、過去の経験は決して回り道ではないと感じているそうだ。

星野リゾートでミーティングをする盛林さん

星野リゾートでミーティングをする盛林さん

「前職で身につけたチームワークの姿勢は、今の職場でも存分に役立っていると思います。また、警備の仕事ではあやふやにしてはいけない事柄が多かったため、周囲の人に確認するクセがついたのですが、それはエンジニアとして新たな知識を学ぶ際にも生きています。さらに皇宮警察での仕事には厳しい面もあったため、やはり根性が養われました。それがあるから、粘り強くプロジェクトに取り組めているのかもしれません」

顧客や社内の企画部門などから寄せられた意見に合わせ、そのままシステムを作ると、なぜか期待外れの出来栄えになるケースがある。主な原因は、顕在化した要望だけしか解決できず、まだ言語化されていない課題をシステムのなかで解決できなかったからだ。そこで盛林さんは、顧客の「隠れた要望」を見つけ出し実現できるエンジニアになりたいと考えている。

「そのためにはプログラミング能力だけでなく、コミュニケーションスキルや課題分析力などが必要になるはずです。そういった分野を伸ばすため、社内勉強会に参加したり、他部署の人に相談したりしています。今後もいろいろなスキルを磨いて、常に自分自身をアップデートしていきたいです」

(ライター・白谷輝英)

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