英語雑談の話題は新旧取り混ぜて 職場で使える例文集
ちょっと知的な英語雑談のコツvol.4
スキル&ジョブトレンド
英語雑談で盛り上がるには……写真はイメージ(PIXTA)
あなたは雑談が得意ですか? Amazonで検索すると「雑談力」をテーマにした書籍がたくさん出てきます。日本語でも気の利いた雑談をするのは意外と難しいのに、「英語で雑談」となると、何を話していいか更に悩む方も多いのではないでしょうか。
実は私も、以前はその場の思い付きで雑談をしてイマイチ盛り上がらず、後で落ち込んだりしていました。ですがある時、事前にちょっとしたネタを仕込んでおくだけで雑談が盛り上がり、その後の仕事のコミュニケーションまでうまくいくということに気づいて以来、普段から、雑談ネタを英語に置き換えて覚えておくようにしています。このコラムでは、私が効果的だと思った英語雑談の小ネタをご紹介しています。
さて、前回のVol.3「英語雑談は日本の話題で 例文ヒントに小ネタ仕込もう」では、日本人にとって身近で話題が提供しやすい「日本の話」を雑談ネタにすることをご提案しました。今回は、「『新しい話』や『古い話』をする」というのをキーポイントに進めていきます。
「新しい話」は、話題として関心を持たれやすい
「新しい話」、いわゆる最新のトレンドやニュースが雑談のネタとして共通の関心を呼びやすいということは、皆さんもすぐにイメージできると思います。
例えば次のような感じです。
The venue of the World HR Congress in 2023 was decided as Morocco. I am especially interested in recruitment. How about you?
2023年のWorld HR Congressの場所はモロッコに決まったんだって。僕は採用関連が気になるけど、君は?
自分たちの共通分野の話は、盛り上がりやすいテーマの一つですね。特に専門領域であればなおさらです。例文1は、HR関係の仕事をしている人同士を想定しています。
同じ業界や職種であれば、きっとチェックしているであろう話題のカンファレンスの開催など「新しい話」はネタにしやすいです。それに関する自分の考えを述べて、相手が関心を持っている分野を聞いてみるのもいいですね。カンファレンス直後に、参加した感想などを話すのもよい情報交換になりそうです。
Have you seen the 2023 customer satisfaction survey? The ABC Co. is ranked as #1 in 5 consecutive years now.
2023年の顧客満足度ランキング見た? ABC社が5年連続1位だって。
企業の最新動向も、気になるニュースですね。この会社が上位にランキングできた背景や理由、ほかの会社との違いや、同じように上位を目指すために自社や自分たちがやるべきことなど、雑談が膨らみますね。
ABC Co. opened offices in Mexico. I think this shows the high potential of the country. How do you think of this?
ABC社がメキシコに拠点を出したんだって。これはこの国の高いポテンシャルを示していると思うけど、どう思う?
同業他社のなんということはない拠点展開のニュースなども、その背景にあるライバル企業の狙いや事情、業界全体の情勢分析などを推測して述べると、知的な雑談としていいテーマになりますね。
A: How do you think about the business conditions this year?
B: My forecast is 'very difficult'. Although financial conditions are hard, most of my clients are still quite positive.
A: 今年の景気はどうなると思う?
B: 予想するのは非常に難しいね。金融市場の状況が厳しいにもかかわらず、自分が担当しているクライアントはまだ強気の計画を維持しているところが多いからね。
景気について話すのもビジネスの代表的な雑談ですね。昔、イギリスの「The Economist」誌のイベントに連れていかれて、挨拶をするや否や例文4のように今年の景気について聞かれて、絶句した恥ずかしい思い出があります(同じことを日本語で聞かれたらいろいろしゃべっていたと思います)。