「弱い私を変えたい!」 読者のお悩み相談室
コミュニケーション&心の専門家 吉井奈々さんがスッキリ快答!
ビジネススキル経験や心理学を生かして多くの人の悩みを解決してきた、企業や学校から引っ張りだこのコミュニケーション講師に、「弱メンタル」に悩む女性の相談に答えてもらいました!
吉井奈々さん

「メンタルの弱さに悩む人は、真面目で一生懸命なんです。適当に仕事をするような人は悩まない」と話すのは、コミュニケーション講師の吉井奈々さん。接客業でママとして奮闘していた20代中盤、頑張りすぎた反動が心身に表れ、ある朝、顔の右半分が麻痺してしまった。「輝き続けて人に認めてもらいたい、誰かの期待に応えて褒められたいという一心でした。でも、私はメンタルが強くなかったんだとそこで自覚したんです。もう人の期待に応えるのはやめよう、自分を大切にしようと」。
頼まれた仕事は断れないタイプだったが、「ありがとうございます。今日はダメですが、この日までなら受けられます」と相手を不快にさせないやり取りを意識し、無理をやめた。「仕事がなくなるかもと怖かったですが、余裕のあるスケジューリングでメンタルと体のバランスを保つと、仕事に責任を持って取り組めるように。吉井さんだから頼みたいという仕事が増え、自信がつきました」。
お悩み(1) 「お願い下手」から卒業したい
(32歳・住宅・SE)

「『面倒くさい人と思われるかも』と考える人は、人から頼られたときに『面倒くさい』と思うタイプ。『頼る=相手にプレゼントを渡す』と思考転換を。『この人なら素敵な仕上がりにしてくれる、だから頼りたい』と考え、『あなた"なら"できる』『あなた"しか"いない』と頼る。『奈良の鹿』と覚えて。迷惑がかかる急ぎの案件などを頼む場合は、『お願い』を『助けて』という言葉にチェンジ。『ありがとう』という感謝の言葉も必須です」
お悩み(2) 他人と自分を比較するクセがやめられない
(42歳・メーカー・営業)

「この人は、輝いている人ばかりと比較するタイプ。年収1億円になっても年収10億円の人と比べて満足できない人です。成長意欲が高いのはいいですが、何事もバランスが大事。上ばかり目指すのではなく周りを見たり、視点を変えることで『自分は恵まれている』と自覚したり、5年前の自分と比べて『いい生活ができている』と現状に感謝したりしてほしい。42年も頑張って生きてきた自分を卑下するなんて、自分の人生に失礼ですよ!」

写真はイメージ=PIXTA