自分で切り開く「働きがい」 法大タナケン先生に聞く
「キャリア」は誰のもの「働くこと=時間を費やすこと」 日本の成長のブレーキに
――今後の課題は何ですか。
「優秀な人材の採用や定着で、キャリアオーナーシップ型企業と組織内キャリア型企業の差が大きくなるでしょう。特に中小企業の経営者を中心に、どれだけ理解してもらえるかが重要です。そして働くことを時間ではなく、成果でコントロールするようにならなければなりません。『働くこと=時間を費やすこと』だと思っている人が多いのは、日本の成長のブレーキになっています」

新人材戦略の中でジョブ型雇用はあくまで一部でしかないという
――次回以降は「ライフシフト」で知られる英ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授、「人材版伊藤レポート」を発表した一橋大学の伊藤邦雄名誉教授との対談があります。
「グラットン先生には、自立型キャリア形成の重要性に気付いた日本の企業や個人の取り組みをどう捉えているか聞いてみたいです。人的資本の最大化に向けた取り組みを日本全体に広げるためのヒントもいただきたいです。伊藤先生には、我々が作ったアクションプランについてのご意見をぜひ頂戴したいですね。とても楽しみです」
田中研之輔(たなか・けんのすけ)
1976年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程を経て、メルボルン大学、カリフォルニア大学バークレー校で客員研究員。2008年に帰国し、法政大学キャリアデザイン学部教授。企業の取締役、社外顧問を30社歴任。著書26冊。代表作に「プロティアン―70歳まで第一線で働き続ける最強のキャリア資本術」(日経BP社)。一般社団法人プロティアン・キャリア協会代表理事。「キャリアオーナーシップとはたらく未来コンソーシアム」顧問。
1976年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程を経て、メルボルン大学、カリフォルニア大学バークレー校で客員研究員。2008年に帰国し、法政大学キャリアデザイン学部教授。企業の取締役、社外顧問を30社歴任。著書26冊。代表作に「プロティアン―70歳まで第一線で働き続ける最強のキャリア資本術」(日経BP社)。一般社団法人プロティアン・キャリア協会代表理事。「キャリアオーナーシップとはたらく未来コンソーシアム」顧問。
(沢沼哲哉)