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池照 箇条書きを書く時は、ルールを決めてそれを守るのが大事ね。今回だと、「3つのカテゴリで整理する」「カテゴリの中身は、【時期】+【行うこと】のセットで書く」

っていうルールを決めてる。こうやって整理したら、あとはそれを図に落とすだけ。こんな風にね。

今市 ぐっと見やすくなりましたね! ルールを決めていたから、編集と開発のところは同じようなパターンで整理されていて見やすいです。

池照 そうでしょ? わかりやすい図解は、必ず整理されたわかりやすい箇条書きから作られるんだよね。後は、特に注目してほしいところを強調したり、ビジュアルがあった方がいいところに画像を追加したりするとより見やすくなるかな。

今市 あ、最初にあった文章もスケジュールの中に書き込んでるんですね。なくしちゃうのかと思ってました。

池照 そうだね。あまり目立たせない前提で、言葉による説明も残しておいてあげるとちょっとしたニュアンスが伝わりやすくなる。「7月中に詰めて、8月から本格スタート」みたいなニュアンスは、文章の方がわかりやすいでしょ?

今市 たしかに。図にするのが大事だけど、図にこだわりすぎないことが大事なんですね。

池照 何事もバランスが大事ってことね。

資料の本質は「自分の考えを整理して、伝える」

池照 さて、ここまでで添削シリーズは一旦終わりになるけど、振り返ってみてどうだった?

今市 そうですね、これまでの池照さんからのお話で色々なことを学んだつもりでしたけど、いざ自分が人の資料にコメントするって立場になると難しいんだなと痛感しました……。

池照 他人に説明するのって自分の中できちんと考え方が固まってないとできないから、難しいんだよね。でも、逆に人に説明できるようになると、方法論が確立されてますますレベルが上がると思うよ。今市くんも、最初は右も左も……って感じだったけど、最近はかなり考え方が固まってきた感じがするよね。

今市 本当ですか!? うれしいです!!

池照 本当にそう思う。「資料をうまく作る」って、単に見た目をカッコよくするとか、PowerPointをカチャカチャ使いこなすとかだけの話じゃなくて、本質的には「自分の考えを整理して、わかりやすく人に伝える」ってことなんだよね。

これってどんな業界でどんな仕事をしている人にも当てはまるノウハウだと思っていて、これができると色々な場面ですごく役立つし、楽しいんだよね。今市くんも、自分がもっとスキルアップするのはもちろんだけど、学んだことをどんどん色々な人に伝えて、「資料をうまく、たのしく作れる人」をどんどん身の回りに増やしていってほしい。

今市 ありがとうございます。池照チルドレン、増やしていきます!! まずは部署内で勉強会開きます! 来週の水曜日は空いてたかな…

池照 その言い方はちょっとアレだけど…(笑)。今市くんならできるはず。期待してる。ファイト!

トヨマネ(豊間根青地)
1994年東京都生まれ。東京大学工学部卒。サントリーに入社し通販事業のCRM・広告などを担当する傍ら、趣味で作成したパワーポイントのスライドがTwitter(https://twitter.com/toyomane)で反響を呼び10万人以上のフォロワーを集める。2022年2月に独立し、企業・個人のビジュアルコミュニケーション支援を行うシリョサク株式会社を創業。著書に「秒で伝わるパワポ術」「秒で使えるパワポ術」(以上KADOKAWA)がある。

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