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慶応は大学改革で先陣 90年にはSFC開設

しかし、バブル経済が崩壊して景気が長期低迷期に入り、就職力の高い慶応の人気が高まった。しかも、慶応は90年に湘南藤沢キャンパス(SFC)を開設するなど大学改革で先陣を切り、話題を集めた。「早慶の両校に合格した場合、慶応を選ぶ受験生が増えた」(近藤氏)という。

これに対し、早稲田は2000年代に入って一連の大学改革を断行。04年に国際教養学部を新設する一方、その後も夜間系の第二文学部を廃止し、社会科学部は昼間学部に衣替えした。二文の流れを継ぐ文化構想学部や新生・社学の偏差値は一気に上昇し、人気学部になった。国際教養学部もビジネス界からの評価は高く、大手商社など一流企業に就職する学生が増加している。

それでは早慶出身のビジネスパーソンの評価はどうなっているのか。分かりやすく年収という視点で見てみよう。国内最大級の社員口コミサイト「OpenWork(オープンワーク)」が21年春にまとめた「年齢別の出身大学別年収ランキング」によると、25歳時点では慶応は3位で478万3000円、早稲田は6位で437万8000円。1位は東大の505万3000円だった。

25歳時点で早慶の年収格差は約40万円だが、転職ピーク期と言われる35歳では、慶応は852万8000円、早稲田は767万9000円と差はさらに80万円以上に広がった。45歳時点では慶応は1010万4000円と私立大で唯一の1000万円の大台を突破。一方、早稲田は949万6000円だ。格差は少し縮小したが、25~45歳の年収競争では慶応の圧勝だった。

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