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AI時代の学びについて語る孫泰蔵氏

AI時代の学びについて語る孫泰蔵氏

人工知能(AI)が驚異的な進化を遂げる今、ビジネスパーソンは何をどう学び、どのようにスキルを磨けばいいのか。明確な答えのない問いを探究するため、NIKKEIリスキリングが様々な有識者にインタビューをする新企画「AI時代のリスキリング」。1人目は、IT関連の連続起業家、投資家として知られる孫泰蔵さんだ。

AI時代の教育をテーマに孫泰蔵さんが執筆した「冒険の書」(日経BP)が話題を呼んでいる。「なぜ学校の学びはつまらないのか」。教育の歴史を振り返りながら、子供にも分かりやすく解き明かし、従来の教育方法の転換、アンラーニングを呼びかけている。AI時代の学びとは?

AI時代でも小学校はいまだ輪転機

――明治以降、日本の学校教育のスタイルは変わりません。1人の教師が、多くの生徒を教え、暗記重視の入試を繰り返す手法です。しかし、対話型AI「Chat(チャット)GPT」の登場もあり、学校教育が問われていますね。

「日本の学校教育は社会の中で最も遅れていると思います。友人の奥さんが、公立小学校で輪転機が回っているのを見てびっくり仰天していました。今もわら半紙に印刷して、授業や連絡用に使う学校が少なくないと。一般企業では紙で情報をやり取りするファクスは既に使われなくなってきていますし、メールやチャットでの情報共有がスタンダードです。親や子供、教員も普通にスマートフォンを使っているはずなのに、なぜ教育現場ではいまだに紙がメインで、デジタル技術を活用しなのか不思議でたまりません」

――デジタル化が遅れているのは、教育委員会や学校が保守的で変わることを恐れているからかもしれませんね。

「私は投資会社の経営を通じて、AIなどの最先端技術に常に触れています。コロナ下でテレワークが当たり前になる前の2018年の時点で『もうオンラインでいいじゃない』と、東京の400坪の本社のオフィスを閉鎖しました。社員は最初は戸惑っていましたが、『みんなそれぞれの現場で仕事をすればいいんだ』と。結果はどうだったか。コロナ前からオンラインでのコミュニケーションにいち早く慣れていたので、全く困りませんでした。こんな風に、(学校現場も)デジタル技術を活用して、どんどん良い方向に変わっていければいいのですが……」

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