転職希望者が「エージェントは役立たず」と感じる理由
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「転職活動で役に立った」と思えるためのエージェントとの付き合い方について考えてみましょう(写真はイメージ)=PIXTA
「一年の計は元旦にあり」といわれますが、新年を迎えて今年の計画をつくった人は少なくないでしょう。計画の中に「今年こそは転職する」という項目を入れ、決意を新たにした人もいるのではないでしょうか。
いざ転職活動を始めようとなったとき、誰に相談するのがよいのでしょうか。スタジオテイル(東京・新宿)が2022年12月10~15日に実施した「転職活動における『相談先』についてのアンケート」の結果によると、「もっとも役に立ったと思える相談先」として一番多くの回答を集めたのが「転職エージェント」(28%)でした。
一方、「転職活動で、役に立たなかったと思える相談先」を尋ねた設問の結果はどうでしょうか。「ネット上の回答者(質問掲示板等)」が71%、「ハローワーク」が69%などと上位に並んでいますが、「転職エージェント」と回答した人も41%います。これは「もっとも役に立ったと思える相談先」として転職エージェントを挙げた人よりも多い割合です。一体どういうことなのでしょうか。
今回は、「転職活動で役に立った」と思えるためのエージェントとの付き合い方について考えてみましょう。
面談しても素っ気ない対応をされることはある
転職希望者は、転職エージェントにとって金の卵。だから真摯に対応してくれるのは当然――。このように考える人が多いのですが、実際はそうとも限りません。そのエージェントが持つ転職の価値観や、保有している転職先候補、転職希望者が経験豊富なキャリア人材なのか20代の第二新卒レベルなのかで、対応に温度差が出ることは当然あります。
エージェントの最重要課題は、転職希望者を採用につなげて売り上げを立てること。その可能性が高そうかどうかで、面談の温度や相談の丁寧さも変わってくるでしょう。つまり、エージェントと面談しても素っ気ない対応をされることはそれほど珍しくありません。
さらに、人間としての相性もあります。2~3人と会って反応がいまいちだったとしても、諦めずに10人、20人と面談を重ねていけば、自分に合うエージェントが見つかると思います。
ただし人として相性が合って、面談時間もたくさん取ってくれるのに、一向に求人案件が提示されないこともあります。会うことでただ面談実績を稼いでいる場合もあれば、案件とは結びつけず人としてサポートしてあげようと会っている場合もあります。気の合う転職希望者とは、営業活動とは切り離して人助けの気持ちで会っているエージェントもいるのです。