セカンドキャリアの勤務場所 こんなはずではの避け方
sfidaM代表 小沢松彦氏
キャリアとお金を考える知らない土地に抵抗感 発想の転換も
それによって、セカンドキャリアを考える際の場所の選択の幅が広がったり、狭くなったりします。その上で、場所ごとに異なる生活コストと報酬、やりがいのバランスを考えるのが良いでしょう。自分の条件のプライオリティー(優先順位)を考えず、いきなり転職先を探し始めると、いざ具体的な案件が出てきたときに、判断に迷ってしまいかねません。

知らない土地で働くことの抵抗感は誰にでもあると思います。しかし、発想を変えてみてください。電車に乗っていると、別荘地の中づり広告を目にすることがありますよね。それを見て、「あー、いつかあんなところで、自然に囲まれて家庭菜園でもやりながら、のんびり暮らしたいなぁ」と夢見たことはありませんか。しかし、よほど経済的に余裕があって仕事にも追われず、別荘ライフを満喫できるような方は別として、単に老後の移住先として考えてしまうと「こんなはずではなかった」となりかねません。
確かに自然は豊かで、のんびりできる。野菜も食べきれないほどできる。けれど、自分のコミュニティーがないし、仕事もないので、いつしかのんびり暮らしにも飽き、都会に戻ってきてしまうという人も少なくないそうです。ならば、逆転の発想で自分が気に入った土地を見つけ、そこにコミュニティーを得て、その地域に役立つ仕事、その地域の企業に貢献できる仕事という順番で考えてみるのはどうでしょうか。
私の知り合いでも東北のある地域にこうした場所を見つけ、何年も通って人間関係を築き、そして良い土地を見つけて移住した人がいます。自分が気に入った場所、地域での仕事ですから、やりがいもあることでしょう。