変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

将来グローバルに活躍できるリーダー候補の早期育成を目的とする1年間のタフなプログラムで、現部署での業務を継続しながら英語4技能のスキルアップを図り、さらに一橋大学のビジネススクールでミニMBA(経営学修士)ともいえるコースを受講するという内容だ。

募集10人の狭き門に挑む

修了要件の達成と、現業における高いアウトプットの継続という二つのハードルをクリアできれば、希望の部署に異動する権利が得られると知り、興味が湧いた。

しかし、募集人数は10人程度の狭き門。さらに町野さんは応募要件に書かれた「TOEIC730点以上」の文字にひるんだ。当時のスコアは530点。だが、自分を変えたい一心で猛勉強し200点以上スコアを伸ばして見事、選抜を突破した。(現在は900点程度)

18年3月、キャリアチャレンジのプログラムが始まった。前半では一橋大ビジネススクールに週1の頻度で通って、経営や財務、リーダーシップについて一通り学び、ケーススタディも行った。

グローバルチャレンジ(旧称キャリアチャレンジ)プログラムのスケジュール

グローバルチャレンジ(旧称キャリアチャレンジ)プログラムのスケジュール

もともと新浪剛史社長の肝煎りで、マネージャー層のビジネススキル向上のために同大とサントリーが共同開発したコンテンツ。町野さんは「毎回発言を求められ、発言の質でスコアをつけられるので気を抜けませんでした」と振り返る。

後半与えられたタスクは新規事業提案で、10名が2チームに分かれて海外での新規事業を構想。町野さんのチームはタイでの飲料事業プランを練り、新商品となる酒のプロトタイプまで作って役員にプレゼンした。

英語は1年間、会社提供の独自プログラムを中心に学んだ。「学生時代は競走部で走ってばかり。留学経験もなく、特にスピーキングでは苦労しました」といい、定められた基準をクリアできたのは、プログラム終了1カ月前というギリギリのタイミング。ビジネススキルの修了要件もなんとか満たし、憧れのコーポレートブランド戦略部への異動がかなった。

英語の次はデジタルに挑戦

日常的に英語を使う同部署でも支障なく仕事ができるなど、学んだことが確実に生きていると感じた。ミニMBAコースのおかげで経営という観点から物事を見るよう意識も変わった。だが2年後、町野さんは再び新たな挑戦を決意する。それがデジタル学部にある「デジタルチャレンジ制度」だ。

「業務に慣れてくるにつれて新しい発想ができていないという課題を感じるようになっていたんです。2020年は社内外でデジタルへの移行が話題になっていた時期。ここでビジネススキルとデジタルを体系的に学べるのは魅力的だと思いました」

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