1週間に1日の「リセットデー」を いい流れを生み出す
順天堂大学医学部教授 小林弘幸(2)
リセットの習慣木曜日を「リセットデー」にする
1週間のうち1日を「リセットデー」と決める。
これもおすすめの習慣のひとつです。「リセットデー」だからといって大げさなことをするわけではなく、少しだけ特別なランチを食べる、仕事を早く切り上げてお気に入りのカフェでお茶を飲む。そんな習慣で十分です。
「リセットデー」を何曜日にするかは自由ですが、私は外科で仕事をしていた頃の習慣で、昔から木曜日を「リセットデー」と決めています。
そのとき外科では大きな手術は月曜日と水曜日に入れることが決まっていました。特に大きな手術は水曜日に行われます。朝から始まって夜まで(場合によっては翌日まで)かかる手術もありました。
それを終えた木曜日が私にとっての「リセットデー」。
じつは自律神経の調査でも「木曜日に一番数値が悪くなる」との結果が出ています。多くの人が月〜金で仕事をしているため、水曜日くらいまでは何とかがんばれるのですが、木曜日になると肉体的にも精神的にもコンディションが落ちてくる。
それが金曜日になると「明日から週末だ!」「今日で終わり」という感じで再び気分が盛り上がってくるわけです。
そんなサイクルから考えても「木曜日をリセットデーにする」のは理にかなった方法といえます。
ちなみに、私は木曜日にマンガ雑誌の『ヤングジャンプ』を読むことがリセットの習慣になっています。特に「キングダム」が大好きで毎週楽しみに読んでいます。
決まった曜日にマンガやテレビドラマを楽しみにしている人は多いと思いますが、それを「ただの習慣」と捉えるのではなく、一週間の「リセットデー」と位置づけて意識的に「一週間の区切り」を入れる。
それだけで日々の生活にリズムが出てきます。