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女性へのこうした二重差別は万国共通だが、日本ほど年齢や性別にとらわれる社会は珍しいと感じる。何歳までに結婚し、子どもを持ち、職場では何歳で課長になり、部長になり、とマニュアル化された価値観に多くの人がこだわる。

私も31歳で日本を離れるまでは「生意気な小娘」と思われ、50歳で日本に戻った時には「偉そうなおばさん」と見られ、型にはめられてきた。

「40、50ははな垂れ小僧、60、70は働き盛り」との言葉があるが、実際は日本の職場では50代は「店じまい」の時期だ。年齢や性別にかかわらず、メンバーの多様性を生かせる企業文化を醸成すべきだ。

世界的にも企業によるダイバーシティへの取り組みには、性別・年齢による二重差別への配慮は含まれていないケースがほとんどだ。今後はこの点にも目を向けてほしい。

児玉治美
アジア開発銀行(ADB)副官房長。国際基督教大学修士課程修了。国際協力NGOジョイセフにて東京本部やバハマに勤務した後、2001年から国連人口基金のニューヨーク本部に勤務。08年からADBマニラ本部に勤務。19年から21年までADB駐日代表を務めた後、21年10月から現職。途上国の子どもを支援するプラン・インターナショナル・ジャパン評議員。
[日本経済新聞朝刊2022年6月20日付]

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