若い女性の心をつかむカワイイ プロが説く開発の極意
『カワイイエコノミー』より
ブックコラム「女の子をハッピーにする」が羅針盤
みなさんは「女の子の気持ちがわかったら苦労しない」と言われるかもしれません。
「オジさんの俺には若い女性の気持ちなどわかるわけがない」
「同じ女性でも、もう年齢が離れてしまった私には無理」
との声も聞こえてきそうです。
でも、年齢や性別は関係ありません。
「本当に女の子がこれを求めているのか」という大事な質問とセットになる、覚えておくといい大きな羅針盤があります。
どこの企業も企業理念がまずありますね。
「豊かな社会づくりに取り組む」、「未来に貢献する」、「お客様の要望に応える」などなどです。シンプルですが、その企業が何のために存在するかが根本にあります。これは企業が手がけるひとつひとつの事業にもあてはまります。
それぞれの事業に使命があります。トヨタ自動車が水素自動車を開発するのにも、ソニーがプレイステーションをつくるのにも使命があります。
そして、世の中には女性をターゲットにした多くのビジネスがありますが、私が考えるにはどれもがたったひとつの使命にたどりつきます。アパレルもコスメも飲食もたったひとつです。
「ターゲットユーザーをハッピーにする」
これを実現できれば、ビジネスを成功させることができるでしょう。「ターゲットユーザーをどうすればハッピーにできるか」だけに集中して考えてください。
「ターゲットユーザーをハッピーにする」には「ターゲットユーザーが本当に求めているものやこと」を提供しなければいけません。
本当に求めているものはさきほど言ったように、必ずしも世の中で「いい」とされているものだけではありません。
「必要だから」、「好きだから」、「かわいいから」、「安いから」、「話題だから」、「友達とおそろいにしたいから」、「使えるから」、「自慢できるから」など理由はいろいろあるはずです。もちろん、「いいものだから」という理由かもしれません。その理由をしっかりと見極める意識を持つことが重要です。
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今回一部を抜粋して紹介した『カワイイエコノミー』では、この「ユーザーが本当に求めているものは何か」のより詳しい見つけ方を始め、さまざまな女の子向け商品のつくり方をお伝えしています。興味のある方は、ぜひお手にとってみてください。
(日経BP 中野亜海)
