変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

2 時間管理ができない!を変える

結婚や子育てなど、ライフステージによっても悩みが増える時間管理の問題。優先順位をつけたり、ムダを省いて効率化したりすることが、解決のポイントです。

1つの作業に時間がかかり1日の仕事がなかなか終わらない!

その作業の目的を再確認。目的を達成する合理的な方法を選ぶ。

今行っている作業はなぜ必要なのか、目的を再確認してみよう。「例えば、社内資料ならデザインや多少の誤字にこだわる必要はないかもしれない。目的に対して最も合理的な方法であるかを考えて」。自分のキャパを超える仕事を引き受けると、質が落ちたり、期限が遅れて迷惑をかけることも。そんなときは「断ることも必要です」。

子育てで仕事にかけられる時間減。同僚に罪悪感も…。

家族のスケジュールが一番。優先順位を決めて迷わない。

限られた時間の使い方を迷わないために、自分の中で明確な優先順位を決めることが大切。「私の場合は、家族、担当する顧客、チームメンバー、チームメンバー以外の仲間の順。子どもの送迎があれば、迷わず会議を欠席します。そうした姿を次の世代に見せることも大事。子どもは社会全体で育てるものだと、堂々と優先すべき」。

やるべきことが多すぎて時間が足りない!

1つの行動に2つ以上の目的を持たせる。

スピードはビジネススキルの1つ。1つのことに使う時間が他の目的にも使われれば、より多くの仕事ができるように。「例えば、違うフロアに行くついでに他の用事も済ませる。電車の待ち時間に報連相を行う。電車の中で資格の勉強をするなど、すきま時間を使ったり、複数のタスクを実行できないかを常に考えて」。

3 リーダーシップが発揮できない!を変える

年齢を重ねるとともに出てくるのが、後輩や部下との関係の悩み。仕事を依頼するときも意見を聞くときもひと工夫するよう努力してみよう。

メンバーに仕事を頼んでも思っていたものが上がって来ない。

仕事を依頼するときは、背景、目的、期限を伝えよう。

仕事を依頼するとき、「会議の資料を作ってください」という簡単な言葉だけを伝え「後は考えて」というスタンスを取っていないだろうか。「私は仕事の依頼を受けたとき、依頼の背景や目的、期限を聞きます。相手の期待値を明確にすると、的確な作業が可能になります」。持っている情報を整理して、すべて伝えることが大切だ。

自分はリーダーには向いていない…。初めてだし、やり方が分からない。

「リーダー」は、働く人なら誰でもこれまでに経験している役割。

グループを正しい方向に導くリーダーと、人事権や評価権限を使って人を管理するマネジャーの役割は違う。「リーダーは嫌と言う人の多くは、2つを混同しています。例えば"資料をこう作りましょう"とか、もっと言えば"お昼は中華にしよう"といった発言もリーダーシップ。仕事をしているなら経験済み。恐れることはありません」。

メンバーに愚痴ばかり聞かされる。疲れて心が折れそう。

正面から受け止める必要はないが、愚痴の中にも改善のヒントがある。

リーダーであれば、メンバーから愚痴を聞かされる機会もあるだろう。「愚痴を聞くのは大変な仕事ですが、メンバーの本音で、現状把握やリスクの察知を可能にする重要な情報源でもあります。ただ、愚痴のまま終わらせては、次につながりません。"ではどうすべきか"を一緒に考え、愚痴を"意見"にすることが大切です」。

メンバーが個性豊かすぎる…。意見が全然まとまらない!

意見をまとめる必要はない。全員の意見を聞くことが大切。

複数人が集まれば、意見は違って当然。「もちろん全会一致で全員が納得しているのがベストですが、そんな組織はありません」。個性が豊かであれば、いろんな意見が出るというメリットも。「そこには、課題を見つけ、改善するヒントがある。いろんな意見を聞いて、目的に合致している結論を導き出すことが大切です」。

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