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写真はイメージ(PIXTA)

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多くのビジネスパーソンが新しいスキルの習得を求められる「大リスキリング時代」を迎える中、成功する人・失敗する人にはどのような要因が見られるのだろうか。実在のビジネスパーソンの事例を分析することで答えを探る本連載の第4回は、日ごろ大企業人事部で転職希望者の採用面接官をしている2人に匿名で本音を語ってもらった。ともに筆者の長年の友人で、A氏は1次面接、B氏は最終面接を担当している。転職で成功する人、失敗する人の違いはどこにあるのだろうか。

採用合否分かれ目

A氏は大手企業人事部で、採用をサブで担当している。選考はエントリーシート(ES)→オンライン面接(人事と部門課長)→リアル最終面接(人事と部門部長)の流れである。求人票に細かく業務を記載しているので、それに合わないESは落とされ、通過率は3割程度という。さらに、「1次面接では、はじめの数分で合否がわかる。話す内容に中身が伴っているか、自分の組織への貢献が言えるか、それらを抽象化して人にわかるように言えるかどうかで判断できる」

厳しい指摘だが、毎日のように採用面接をしていると人を見る目が熟練の域に達し、パターン分析ができるようになると思われる。例えば営業職であれば、自らの持つ決定権や価格など、一定の条件の下でシビアな商談をどれだけこなしてきたかで、スキルは決まってくる。熟練の面接官であれば転職希望者のスキルを容易に見抜ける、というわけだ。

またA氏はこのようにも言う。「転職に失敗する人の典型は、所属する組織において、自分を客観的に見るうえでの『自己認識』ができていない人だ。自信過剰だったり、逆に上司など会社に依存していたり、そのようなタイプは落ちる」

一方、B氏は年間100人以上の募集をかけている大手企業人事部の上級管理職で、最終面接を担当している。流れは、履歴書・職務経歴書→SPI、1次面接(人事と部門担当)→最終面接(人事部長と部門部長)の流れで、SPIがあるところがA氏の会社と異なる。合格率は、書類が2割以下と低く、1次3割、2次5割である。応募者ベースで計算すると、3%の合格と狭き門だ。

求人のスペックが細かく、未経験者が最初に落とされる。出身大学は新卒と異なり、それほど大きな要素ではない。逆に、「書類通過後は、面接力が決め手になる。仕事の場面での自分の役割、かかわり方がどうだったのか。職場の課題を認識して、その解決策を提案し実行してきたか。周りを巻き込み、取り組んできたかを問う」。

「転職の理由、背景も大きな要素だ。今の仕事、会社に完全に満足していれば、そもそも転職を応募しない。だから、何らかの挫折があることは仕方ない。しかし、それを会社や他人のせいにする人はアウト。さんざん改善のための努力をしたけれど、この会社では無理だと思って、という考え方でないと厳しい」

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