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自分のことをよく知る友人がそこまで言うならと、カジュアル面談に進んだ。オファーまでは1カ月足らず。いろいろな選択肢を見ておこうと考え、他社も受けていたが、プロセスの速さに半ば巻き込まれるように入社したのは21年4月。28歳の時だった。

「今後、どんな仕事をするにしても、営業は必要になるはずだから、まずは挑戦してみようと思いました」

入社4カ月にして壁にぶつかる

入社後に配属されたのは、CS BPO部門。ここは、同社のサービスを導入した顧客の営業チームの一員としてセールスを支援することで、顧客の売り上げ増、つまりカスタマーサクセス(CS=顧客の成功)につなげる役割を担う。メインの業務は、営業チームが持つ顧客リストを元にメールや電話をすることで、毎日30件コンタクトして、担当者につながるのは6、7件。初めての仕事だったが、入社後3カ月間は楽しくて仕方がなかったという。

「営業は未経験でしたが、前職でやっていたチェックイン業務と似ているなと感じました」

星野リゾートでは、チェックイン時に受付で記帳してもらうだけでなく、旅行の目的や滞在中の予定を尋ねていた。そのうえで料理のメニューや提供タイミング、アクティビティなど、おもてなしを組み立て、提案する。インバウンドであれば、日本文化への理解や関心の度合いによって提案も変わる。

「個人か法人かの違いはありますが、お客様がかなえたいことをうかがったり、情報収集を通じて仮説を立て、提案したりするという点では同じ。そう気づいて、どんどん楽しくなりました」。前職で培ったソフトスキルを生かして目の前の業務に取り組むことで、アクティブリスニングや共感力といったカスタマーサクセスに必要なスキルが鍛えられていったのだ。それが楽しさにつながった。

ただ社内を飛び交うIT用語やカタカナ言葉には戸惑った。「社員のオンボーディング(組織への定着・戦力化)」と言われ、飛行機の話かなと思う。わからない用語はメモを取り、頻出ワードを付箋に書き出し、自宅の壁に貼って覚えた。

壁にぶつかったのは入社4カ月後。自社商品である「Magic Moment Playbook」の営業部門に異動してからのことだった。

それまで受付で断られることはあっても、社名を聞き返されることはなかった。知名度のある大手企業の営業支援が中心だったからだ。

自社を売り込むとなると話は違う。創業したばかりで知名度もなく、事業内容から説明しなければならない。運良く担当者にコンタクトできても、反応は薄かった。CS BPOの支援業務では1日30件コンタクトして、コンスタントに1件は商談につながっていたが、空振りが続くようになった。

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