経済・金融分野の女性増加を ADB副官房長・児玉治美
ダイバーシティ進化論
ダイバーシティADB自体でも、昨年から「ADB理事会におけるジェンダー・ダイバーシティに関する報告書」を出している。今年の報告書では、12人の理事のうち女性が1人しかいないことが指摘され、女性を増やすための施策が提示された。特筆すべきは、この報告書は理事会自らが取りまとめ、総会に提出されたことである。
どのような分野でも意思決定の場に一定数の女性がいることが重要だが、それは国際機関や多国間外交の場でもしかりである。経済・金融分野で国際的に活躍する女性が増えることを願ってやまない。
児玉治美

アジア開発銀行(ADB)副官房長。国際基督教大学修士課程修了。国際協力NGOジョイセフにて東京本部やバハマに勤務した後、2001年から国連人口基金のニューヨーク本部に勤務。08年からADBマニラ本部に勤務。19年から21年までADB駐日代表を務めた後、21年10月から現職。途上国の子どもを支援するプラン・インターナショナル・ジャパン評議員。

[日本経済新聞朝刊2022年10月24日付]