よき生活を応援する「山の上のパン屋」 心の軌跡たどる言葉の魅力
青山ブックセンター本店
ビジネス書・今週の平台
特設の平台に著者の店で扱う日用品などと一緒に展示する(青山ブックセンター本店)
本はリスキリングの手がかりになる。NIKKEIリスキリングでは、ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチし、本探し・本選びの材料を提供していく。今回は4月から定点観測書店に加わってもらった青山ブックセンター本店だ。このところビジネス書は売れ筋の新刊が次々に出て好調だという。そんな一冊として、書店員が注目したのが、地方の山の上にパンと日用品の店を開いて人気店にした女性が、自らのビジネスの軌跡と考え方を自分の心に寄り添った言葉で書きつづった本だった。
パンと日用品で年商3億円
その本は平田はる香『山の上のパン屋に人が集まるわけ』(ライツ社)。著者は長野県東御市にある御牧原台地の上で「わざわざ」という名前のパンと日用品の店を営んでいる。移動販売と自宅の玄関先での販売からスタートして創業14年目になる「わざわざ」は、2017年に法人化し、今では年間3億円の売り上げがある企業へと成長した。今では合わせて3つの実店舗とオンラインストアを経営する。
パン屋を開店するまで、そして開店してからの「私の心の変遷」を「内実に沿った情景を忠実になぞるような言葉を選んで」記したのが本書だ。ストレートなビジネス書のように、役に立ちそうなノウハウが整然と目次に並んだ構成ではない。
続きは会員登録(無料)が必要です
NIKKEIリスキリングの会員登録をしてください。登録は無料です。
会員登録(無料)すると
- 組織戦略や個人の成長に関する記事が読み放題
- リスキリングのヒントになるセミナー動画が見放題
- 編集者の気付きやオススメ記事をメルマガでお届け