半導体関連企業からBリーグへ 学生時代の夢に再挑戦
「越境転職者」は語る(上)
あしたのマイキャリア「すでに数人の部下がいて、責任のある立場だったのですが『この先、仕事の意義を見いだせなくなったらどうしよう、部下に自信を持って接することができなくなったらどうしよう』という気持ちが心のどこかにありました。もんもんとしていたときに出合ったのがBリーグの求人です」
「変わらずにバスケは好きで、Bリーグの試合もよく見に行っていたので、お客さんがワーッと盛り上がる会場の空気感も知っていました。人が幸せを感じる瞬間、心が熱くなる場面に関わる仕事であることにひかれて、応募を決めました。海外営業の経験や仕事への姿勢、バスケットにかける思いの強さを評価してもらい、採用が決まったときはうれしかったです」
知識・経験を生かせている部分は「3割弱」
──過去の知識や経験をどの程度生かせているのでしょうか。
「過去の知識・経験を生かせている部分は『3割』と言えればよいほうです。以前も1度転職経験があったものの、その際は『BtoBメーカーの海外営業』という点は同じだったので、5割は生かせていたと思います。今回は業務内容が全く違うため、仕事の進め方やコミュニケーションのとり方、語学力など基本的な部分は通用するものの、各国のリーグ事情、物販や放映に関することなど、勉強が必要なことのほうが圧倒的に多いです」
「ただ『仕事に取り組むスタンス』は、意外と生かせているかもしれません。前職では比較的大きいメーカーの営業だったものの、型通りの仕事はしていませんでした。上司との信頼関係のもと、新しい挑戦や、仕事の進め方の変更も任されていましたし、私としても自分から発案して何かをする環境が好きでした。『新しいことを自発的にやる』というスタンスは、変革期のBリーグに合っていたのだと思います」
入社半年、海外での仕事も

直属の上司と山本さん。早期にSNS運用を一任されるなど、権限移譲が進んでいる
──現在はどんな仕事を担当しているのですか。
「海外にBリーグのファンを増やし、収益化していくのが私のミッションです。具体的には海外向けのSNS運用や試合配信、YouTubeコンテンツの制作、各国のリーグ関係者やメディアとの関係構築など様々です。今後はグッズ販売や放送権・スポンサー枠の販売にも力を入れたいと考えています」