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広尾学園 海外大合格で断トツ

広尾学園は21年、海外大の合格で国内断トツの実績を上げた。20年比で2.8倍の222人。カナダ名門のトロント大学に10人のほか、米カリフォルニア大学バークレー校や同ロサンゼルス校(UCLA)などに複数の合格者を出した。いずれも世界大学ランキングで東大を上回る評価の名門大だ。

しかし、広尾学園にとっての課題は「アイビーリーグなどのトップスクールの合格者がまだ多くないことだった」(金子副校長)。だが、新型コロナウイルス禍にもかかわらず、在校生のレベルは一段と向上し、米東部の有名大合格者が増加。22年はハーバード大に出願する生徒もいる。

一方、広尾学園の国内難関大合格者数は21年が東大は3人、京都大学は2人と決して多いわけではない。2007年に女子校から共学校に生まれ変わった新興校だが、生徒や保護者の支持は高い。同中学の志願者数は3000人を大幅に超え、東京都内でトップスリーに入っている。しかも、21年に開校したばかりの姉妹校の広尾学園小石川中学も志願者数が3800人超と都内トップになった。

千葉市にある渋幕。グローバル人材育成で先陣を切った

千葉市にある渋幕。グローバル人材育成で先陣を切った

渋幕・渋渋に広尾学園、三田国際学園中高とグローバル人材育成の新興校が次々首都圏屈指の人気校となっている。だが、渋幕・渋渋の田村校長は「日本の中等教育機関もグローバル競争にさらされている」と危機感を募らせる。ハロウ校に次ぎ、23年には英ラグビー校も日本に上陸するからだ。

同校は千葉大学と提携し、首都圏に拠点を構える。渋幕への受験生が多い千葉県内への進出に田村校長は、「ラグビー校も英国を代表する名門校。アジア戦略を推し進め、日本人のみならず、中国人の生徒など海外も視野に入れている。我々も安閑としていられない」と語る。

もはや教育のグローバル化の流れは止まらないだろう。開成のライバルは筑駒、灘から渋幕・渋渋、そして異国の英系名門校に。東大の高校別合格者ランキング以上にハーバード大の同ランキングが注目される日は近いかもしれない。

(代慶達也)

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