迷ったら「傘」と「上着」は持っていく 自律神経を乱さない習慣
順天堂大学医学部教授 小林弘幸(6)
リセットの習慣
写真はイメージ=PIXTA
「イヤなことが起こったり、ストレスのかかる瞬間に出会うことは原則として避けられません。大事なのは、その悪い流れに引きずり込まれないように流れを断ち切り、いい流れに変えること」。自律神経研究の第一人者で医師の小林弘幸氏によれば、これがリセットです。ライフプランを考え、リスキリングに向き合うときにも意識しておきたい行動習慣といえるでしょう。
NIKKEIリスキリングでは、リセットの考え方やノウハウをまとめた同氏の著書『リセットの習慣』(日経ビジネス人文庫)から、その一部を紹介します。6回目は、第5章〈「仕事との向き合い方」をリセットする〉から3つの習慣を紹介します。
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朝、家で「20分でできる仕事」を1個だけやる
1日の仕事のリズムをつくるために「朝、家で1個だけ仕事をしてしまう」のはとてもおすすめの方法です。
誰でも経験があると思いますが、日々仕事をする上でもっともやっかいなのが「どんなふうに取り組み始めるか」です。流れに乗ってしまえば案外うまく進むのに、その一歩目が上手に踏み出せない。そんな話をよく聞きます。
朝、家を出てから会社に着き「さあ、仕事を始めよう」となるまでに、小さなストレスを感じる場面は多々あります。満員電車で不快だった、雨が降っていて濡れた、暑くて汗をかいてしまったなどさまざまなネガティブ要因が降りかかります。
そんな状況でいざ仕事を始めようとしても、なかなか「いい流れ」は生み出せません。その点、家で1個だけ仕事をするなら、常に安定した状況で取り組むことが可能なので、自分のペースで始めることができます。
ここで大事なのは20分程度で終えられる仕事をすること。
そもそも、そんなに長く続けるわけにはいきませんし、朝、家でやる仕事はあくまでも「スムーズに仕事モードに入り、いい流れをつくること」が目的です。
私の場合は、
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