変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

写真はイメージ=PIXTA

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多様性がない=先進性がないというイメージ

「おおいに納得・理解できる」「まあまあ納得・理解できる」と回答した人からは、さまざまな声が寄せられました。

■女性に限らず「人」を大切にできない組織だと感じると、そのような環境に身を置いておくことが、自身のモチベーション低下につながる。それを変えようとチャレンジしても変わらない場合に、別の道を選ぶことは理解できます(53歳・女性・不動産・法務)
■多様性がないということは、それ以外(働き方や人事制度、デジタル化)においても、先進性を欠いているのではないかと思う(40歳・女性・医薬品・SE)
■(多様性がない組織は)働き続けることが難しい組織だと思われる。若いうちはよくてもライフステージが変わった時にどうなるか? と考えると、今の職場で同じように働けるかどうかはかなりシビアに考える必要がある(45歳・女性・医薬品・開発)

なかには、「自分も同じような経験をしている」「していた」という人も、男女問わずいました。

■記事のデータに共感した。今の組織の多様性は低く、変わる気配もあまり見られないため、転職の検討を進めるひとつの材料になった(26歳・女性・教育・企画/マーケティング)
■私の所属する会社は、女性の役職者は多いもののダイバーシティ推進組織とは言えない。経営層は男性ばかりで、社長が交代しても意思決定メンバーは変わらない。そのほかにも要素はあるが、今いる会社でのキャリアアップよりも転職を選びたい意識が強く、同じように考える女性がそれなりの数いると知って、勇気をもらえた(27歳・女性・マスコミ・法務)
■私自身、前職では男性ばかりの部署で、オールドボーイズクラブの中に入って以心伝心で上司の意図をくめなければ信頼を得られないような環境で働いていた。そのような、忖度(そんたく)がまん延する状況から抜け出すため、ダイバーシティやインクルージョンに関する取り組みが進んでいる職場への転職活動をして、今の職場に至る。本記事の調査結果にはとても納得がいく(33歳・女性・IT/情報/通信・開発)
■私自身が、職場の多様性のなさに起因する硬直性によって、必要だと考える企画を実現できずにいる。役員が60歳前後の男性で占められ、昭和のオジサン文化の考え方に判断が偏っている。社外取締役には女性・若手・他業種出身者がいるが、実際には意思決定を行う会議を社内取締役と主要部門の部長で構成しているため、社外取締役が形骸化している。(経営層は)多様性も、心理的安全性も、パーパス経営も、本気で実施する必要はないと考えている(37歳・男性・小売・人事)

「納得・理解できる」と答えた人のコメントの中には、組織を変えるための「提言」も見られました。

■個人のことを考えればダイバーシティが進んでいない組織からはさっさと離れたほうがよいと思うが、そういう人たちが離れることで、組織としてはますます同質的な人たちが残ってダイバーシティが進まないと思う。組織を変えるにはトップが危機感を抱く必要があるし、頑張れる人には組織に残って踏ん張ってほしい(50歳・女性・教育・その他)
■自分自身、多様性ゼロの会社にいることに疑問を感じて、転職したいと思った時期がありました。ただ、管理職の立場である私が辞めると、この会社はずっと変わらないし、残っている女性社員が声を上げることもできないと思い、今はどうやって会社の意識を変えることができるか、を考えて仕事をしています。何か始めたくて、社内に女性コミュニティを発足し、知り合いを増やす場を設けました(44歳・女性・自動車/輸送用機器、経理/財務/会計)

なお、「あまり納得・理解できない」「全く納得・理解できない」と回答した人からのコメントは非常に少なく、以下のようなものがありました。

■(転職・独立の理由については)ダイバーシティだけでなくいろいろな要素が絡んでいるだろう。ダイバーシティをやっていないならば研修も充実していないだろうし、福利厚生や勤務(フレックスタイム、時短、産休・育休などの)制度が整っていない、やり方が古臭い、新しい意見を取り入れないなど、かゆい所に手が届くような運営がされていないと思う。ダイバーシティというより、会社自体に嫌気がさしているのでは?(47歳・女性・電機・SE)

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