「多様性ゼロ組織から転職したい」に「私も同感」の声
ダイバーシティ「17%が経営層目指す」数値は高いのか?
連載2本目「多様性の先進組織で働く女性『経営層目指す』17%回答」では、組織のダイバーシティと、女性の「将来なりたい立場」の関係性について調査。組織全体でダイバーシティを理解・促進する「多様性先進組織」に勤める女性のほうが、経営層や管理職への挑戦意欲が強いことを紹介しました。

2021年10~11月に働く女性2482人を対象に行ったアンケート結果。「多様性先進組織」で働く女性の17%が「経営層」を目指しており、「管理職やチームリーダー」も含めると36.2%がリーダー的ポジションを目指している。一方で「多様性ゼロ組織」で働く女性は、リーダー的ポジションを目指す人の割合が24.4%にとどまり、「指示された仕事を忠実にこなす立場」を目指す人の割合が20.1%に上っている
このデータについて読者からは「全くその通りだと思う。ダイバーシティをうたっているものの、意思決定層には女性が全くおらず研修勉強会も全くないわが社は変わるべきだと強く思う」(45歳・男性・IT/情報/通信・企画・マーケティング)などの意見がありました。さらに、「17%が経営層を目指すという数値は、果たして低いのか高いのか。同様の調査を男性に対して行った際にどのような回答になるのか?」(45歳・女性・医薬品・開発)という疑問も寄せられました。
上記の結果について納得・理解できるかどうかを選択形式で聞いたところ、「おおいに納得・理解できる」59.6%、「まあまあ納得・理解できる」26.3%、「あまり納得・理解できない」10.5%、「全く納得・理解できない」3.5%で、8割以上が「納得・理解できる」という結果でした。

2022年6~7月に調査。N=57(女性52人、男性5人)
「納得・理解できる」と答えた人からは、ダイバーシティのある企業では、従来の枠にとらわれない多様な管理職の姿が受け入れられやすく、ロールモデルも見つけやすいのではないか、という意見が集まりました。
周りのサポートなしでは挑戦する気持ちすら起きない
実際に子育てをしながら管理職として働く人からは、「多様な働き方を認める環境でなければ、管理職は難しい」との声が寄せられました。
また、一方で、「納得・理解できない」と答えた人たちからは、女性のキャリア意欲に違いが生じるのは「組織のダイバーシティが原因ではないのでは」との指摘がありました。
感想を寄せてくれた皆さん、ありがとうございました。
(文 久保田智美=日経xwoman編集部)