Word文書に簡単に「透かし」、透明度も位置も自由に
ビジネススキルWordの透かしは、文書のヘッダーとフッターの領域(本文から独立した欄外の領域で、ページ番号などの定型要素を入力する場所。ページの上部(ヘッダー)と下部(フッター)だけでなく、中央部分も透かしの配置などに利用できる)に配置される。そのため、編集画面では実際よりも色が薄くなる。出力時のイメージは印刷プレビューで確認しよう(図5)。

図5 「ファイル」タブの「印刷」画面を開き、印刷プレビューで出力時のイメージを確認する(1〜3)。色やレイアウトなどを変えたい場合は、「透かし」ダイアログボックスを開いて指定し直す。ただし、レイアウトは「対角線上」か「水平」の二択など、指定できる項目は限られる(右)
透かしの位置やサイズなどを自由に変更したいときは、画面をヘッダーとフッターの編集モードに切り替える(図6)。本文部分は薄い表示になって編集できなくなるが、透かしを編集するのに邪魔な場合は非表示にすることもできる。

図6 透かしのスタイルを自由に変えたいときは、上余白部分を右クリックして表示されるメニューから「ヘッダーの編集」を選択する(1、2)。画面がヘッダーとフッターの編集モードに切り替わり、透かしに修正を加えられるようになる(3)。本文部分を非表示にしたい場合は「ヘッダーとフッター」タブの「文書内のテキストを表示」をオフにする(4、5)
文字列の透かしは「ワードアート」というオブジェクトになっている(透かしのワードアートは旧バージョンの仕様になっており、現バージョンで採用されているワードアートとは異なる)。クリックで選択するとリボンに「ワードアート」タブが表示され、色や透明度などを柔軟に変更できる(図7)。サイズ、位置、角度もドラッグで自由に調節可能だ(図8)。

図7 透かしの文字列をクリックで選択すると「ワードアート」タブが表示され、各種のスタイル変更が可能になる(1、2)。透明度を変える場合は「文字の塗りつぶし」メニューから「塗りつぶしの色」を選び、表示されるダイアログボックスの「透過性」の数値を指定して「OK」ボタンをクリックする(3〜6)。半透明が「50%」なので、薄くしたい場合は数値を「70%」のように増やせばよい

図8 透かしの文字列の位置はドラッグ、サイズは周囲のハンドルのドラッグ、角度は回転ハンドルのドラッグで調節できるので、文書に合わせて自由に設定する。位置などを決めるときは「ヘッダーとフッター」タブの「文書内のテキストを表示」をオンにして、本文部分を表示したほうがレイアウトしやすい。ここでは本文を避け、上部のページ罫線に重ねて表示した(ページ罫線は「デザイン」タブの「ページ罫線」で設定できる。透かしはページ罫線の下に配置されるが、図2のように上に重ねたいときはページ罫線のオプション画面で「常に手前に表示する」をオフにする)。修正が終わったら、「ヘッダーとフッター」タブの「ヘッダーとフッターを閉じる」ボタンをクリックして通常の編集画面に戻る