脱・資格の取りっぱなし 40代から考える資格×経験の正しい生かし方
40代からのリスキリング道場
写真はイメージ(PIXTA)
NIKKEIリスキリング読者の皆さん、こんにちは。45歳からの実践型キャリアスクール「ライフシフトラボ」の都築辰弥と申します。本連載「40代からのリスキリング道場」は、40〜50代ビジネスパーソンに向けた、脱・学びっぱなしのためのリスキリング実践マニュアルです。
連載6回目となる今回のテーマは、リスキリングを語る上では避けて通れない「資格」です。皆さんの中にも、行政書士、税理士、中小企業診断士、キャリアコンサルタント、コーチング、FP(ファイナンシャルプランナー)はたまたTOEICなど、今後のキャリアのために資格を最近取った方、これから取ろうとお考えの方は多いのではないかと思います。
2022年以降リスキリングの重要性が叫ばれるようになってから、大手ビジネス誌はこぞって資格特集を組みました。「食える資格ランキング」「転職・起業に役立つ資格リスト」といった文句が並ぶ表紙、記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。
「食える資格」「役立つ資格」といった枕詞(まくらことば)がつくのは、資格を取っただけでは食えていない、役立てられていない人が多いことの裏返しです。当社が運営する45歳からの実践型キャリア複業スクール「ライフシフトラボ」にも、そのような悩みを抱えて相談に来られるお客様が毎日のようにいらっしゃいます。資格の取りっぱなし状態を脱し、転職や独立起業、複業といった具体的なキャリアステップにつなげるにはどうすれば良いのでしょうか。あらゆる資格保持者をサポートしてきたライフシフトラボの支援実績に裏打ちされた、資格の正しい生かし方を本日はお伝えしましょう。
今回も、毎月恒例の「やってみよう!」コーナーを用意しています。すでに資格を持っている方も、これから資格取得を検討している方にもお役立ていただける内容です。
資格単体では厳しい現実
資格を取って何に生かしたいかと言えば、たいていは転職につなげたいか、中長期的な独立開業を考えてというのがほとんどでしょう。残念ながら、どちらのケースでも資格だけでは難しいことはデータが示しています。
大手転職サイト『Doda』の調査によると、転職において実務経験を必須とする求人は85%にのぼるのに対し、何らかの資格を必須とする求人は15%にすぎません(パーソルキャリア『ホンネの転職白書』)。しかもこの15%は、トラック・バスのドライバーや電気技師、看護師などの専門職を含みますので、NIKKEIリスキリングの読者がイメージするデスクワーク系の資格を必須とする求人はほぼありません。企業にとって「人材要件に実務経験は欠かせないが、資格は不要」というホンネが見えてきます。
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